ショータイムアニメーションスタジオ訪問記by 花コリスタッフ
花コリ2019大阪ゲストのパク・セホン監督(『妖怪進撃図』)の紹介で、パク監督が以前働いていた、キム・ジュンムン監督率いるコマ撮りスタジオ「ショータイムアニメーションスタジオ」を訪問しました。
スタジオは加山デジタル団地という再開発されて大きなオフィスビルが立ち並ぶエリアに位置し、近代的なビルの地下にありました。
磁石とワイヤーをパテで接続した簡易突き出し。
右側のは、人形側に固定できるような金具がワイヤーの先についている。
ショータイムアニメーションスタジオでは、毎週土曜日18:30~19:50というゴールデンタイムにMBCで放送されていたバラエティー番組『無限挑戦무한도전』の第一期(2005)で、出演する人気コメディアンたちをリアルなクレイ人形で造形しクレイアニメを同番組枠内で放送、これが知れ渡り、広告等のいろいろなコマ撮りの仕事が入ってくるようになり、今に至るそうです。
元々、家具デザイン専攻だったキム・ジュンムン代表。アニメーションに関心もなかったとか。大学卒業後キャラクターデザインの募集広告をみて、この世界に入ったとのこと。大学院の同期がMBC美術チームの課長をしており、番組PDを紹介してもらい、自らクレイアニメの企画を番組に提案したとのこと。
韓国の売れっ子関節技師キム・ウチャンのブログ(*韓国語なので自動翻訳でご一読ください。)でも韓国の2大コマ撮りスタジオの一つとして、ショータイムアニメーションスタジオのことが紹介されています。
『無限挑戦무한도전』で実際に使った人形を取り出すキム・ジュンムン監督
人形左からチョン・ジュナ、ハハ、ユ・ジェソク、パク・ミョンス、ノ・ホンチョル、チョン・ヒョンドン
チョン・ジュナの頭
10年も前になるのに今でも動かすことができるクレイ。
実際の撮影に使われたクレイで作られた人形。中には金属性のアーマチュアが入っています。顔の表情は置き換えではなく、毎回ナイフでそぎ落としたりして造形しながらアニメートしたので、ものすごく時間がかかったとのこと。ホコリは付くわ、手がかかるわ、手は汚れるわ、で、とても大変で、もう二度とクレイは、やりたくないと思ったとか。それでもクレイアニメの仕事はその後も何度か請け負ったそうです。
国民的人気芸能人だったので、似てないと言われるんじゃないかというプレッシャーもあったが、幸い視聴者に気に入られたとのこと。当時、フィギュアも販売されたとのこと。各メンバーの性格も動きに表れていて、アニメートも滑らかでした。
訪問当日は、おもちゃの販売促進用動画を撮る準備をしていました。
レール付きカメラスタンドは韓国製(KUMKWANG)。手動なんだけど(笑)と実際に動かして説明してくれました。
スタジオのサイトで、スタジオが関わった動画やメイキング動画がたくさん見られます。
ショータイムスタジオの仕事で、パク監督がアニメートした江原道にあるハイワンリゾート(하이원리조트)の広報映像クレイアニメーション『私の友達ハイハウ 내친구 하이하우』のメイキングでパク監督の若かりし頃の姿も見せていただきました。
これからも韓国のストップモーション界を率いて、更なる活躍の場が広がることを願います。キム・ジュンムン監督ありがとうございました!
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・人形アニメーション パク・セホン監督スタジオ訪問記by花コリスタッフ
・無限挑戦キャラクター作った「ストップモーションの巨匠」キム・ジュンムン ショータイムスタジオ代表(2019/08/23 ソウル経済)*韓国語なので自動翻訳でご一読ください。
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