人形アニメーション パク・セホン監督スタジオ訪問記by花コリスタッフ

2019年9月24日(火)インディ・アニフェスト2019映画祭期間中に、花コリ2019大阪ゲスト、『妖怪進撃図』のパク・セホン監督の制作室を訪問しました。


大阪での人形アニメーション講座の様子はこちら


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昨年(2018)まではソウル市が空間支援する明洞にある「チェミラン」という建物内で他のアーティスト6名ほどで、ひとフロアをシェアして使っていましたが契約が満了し、自分で賃貸の場所を探し、今年(2019)の春に現在の場所の九老(クロ)に移ったとのこと。10畳ほどの空間にセットと作業机が置いてありました。

制作室のある昭和な雰囲気を醸し出す建物の周りには、昔ながらの小さな下町工場がひしめき合っていました。


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照明はチェミランの時はLEDだったのでその下で普通に撮影していましたが、新しい場所はLEDではなかったので、照明を別途焚いているそうです。

 

『妖怪進撃図』は処女作だったため経歴がなく支援金を得られなかったが、『妖怪進撃図』がインディ・アニフェスト2018でデビュー賞を受賞し、経歴ができたことで、花コリ2019大阪会場のトークでも話していた次の作品『龍のいない村(仮) / 용 없는 마을`/ No Dragon Village』(2019/8分16秒)では富川(プチョン)国際アニメーションフェスティバル(BIAF)から500万ウォン(約50万円)の支援金を受けて制作することができたとのことです。この作品は無事完成し、同映画祭の国際コンペティション部門でワールドプレミア上映となるそうです。


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『龍のいない村(仮) / 용 없는 마을No Dragon Village』

2019 / 08:16 / puppet

龍が村の平和を脅かすと信じる兄と、龍が村の平和を守ると信じる弟、そして隣村の話。

 


『龍のいない村(仮)』を特別に見せていただきました。『妖怪進撃図』に登場したキャラクターが出てきて、監督曰く関連性は無いとのことですが、『妖怪進撃図』を見たことのある方々は、より楽しめる作品となっていました。

英語字幕は今回も監督がGoogle先生に聞いて作成、『妖怪進撃図』がインディ・アニフェストで上映された際、英語字幕付きだったのですが、海外ゲストが大爆笑していました。花コリ上映で日本語字幕を付ける際、そのティストを生かすため、わざとGoogle先生を使おうかと思いましたが、思い留まりました…。


スタジオを訪問した時は、韓国コンテンツ振興院(KOCCA)から4千万ウォン(約400万円)の支援金を受けて、5千ウォン紙幣の人物で、朝鮮時代の学者でもあり政治家でもある栗谷李珥(율곡 이이 ユルゴク・イイ、1536~1584)が若い時、楓嶽山(풍악산プンアクサン)*1 で修道中の老師との逸話を短編アニメーションにした『楓嶽山老僧(仮) / 풍악산노승』を制作中でした。10月締め切りで予定では7分ほどの作品中、4分ほど撮り終わっているとのことで、撮り終わった部分だけ特別に見せてもらいました。

*1:秋の金剛山(금강산 クムガンサン)の昔の名前


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『楓嶽山老僧(仮) / 풍악산노승』に出てくる若き日の栗谷李珥。


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訪問した私たちのために用意してくれたリンゴとお饅頭。


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前列:『龍のいない村(仮)』に出てくる女の子の頭部置き換えパーツ。

 

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『龍のいない村(仮)』に出てくる女の子



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自作のアーマチュア。パク・セホン監督は元々人形関節師として、いろいろなコマ撮り作品に関わっていました。セットには鉄板が敷いてあるので足先に磁石がついていて立たせることができるようになっています。パーツは鉄製。

 

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『妖怪進撃図』に出て来た合格者一覧の看板。監督の名前や、当時チェミランで一緒にフロアを使っていたアーティストの名前が並んでいます。

 

自分の制作室が狭くて申し訳ないと、パク監督が働いていた、CFやテレビ番組でコマ撮りを手掛けるスタジオを監督自ら案内してくれました!

次のレポートに続く…。

 

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パク・セホン 박세홍 PARK Sehong(『妖怪進撃図』監督) 

人形アニメーションに使うミニチュアや人形の関節制作技師として、テレビシリーズ『ギャラクシー・キッズ1』(KBS1、2015~2016)や「サムソン電子」CF、チョン・スンベ監督作品『2人の少年の時間』など、さまざまなストップモーション作品に参加。初の監督作品である人形アニメーション『妖怪進撃図』(2018)は、「インディ・アニフェスト2018」で見事デビュー賞を受賞した。現在「活動人形工房」を運営、人形アニメーションを制作している。

 

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