脱北者ドキュメンタリー式ストップモーション「パープルマン」リュ・ジノ監督インタビュー

脱北者を扱ったドキュメンタリー式ストップモーション「パープルマン」
リュ・ジノ監督にきく

今回の花コリ2013では社会的テーマの作品が多く上映されます。
その中の一つ、Cプロで上映される脱北者を取り扱った人形アニメーション「パープルマン」の制作に携わった
リュ・ジノ監督に制作秘話を教えていただきました。



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「パープルマン/퍼플맨/A Purpleman」
2010/13:00/キム・タクフン、パク・ソンホ、リュ・ジノ
北朝鮮で生まれた18歳のキム・ヒョクは、脱北して韓国で暮らしている。
ゆで卵をお腹いっぱい食べられることだけでも韓国での生活に幸せを感じる彼だが、
しばしば生活苦や差別に直面し、挫折を味わう。北朝鮮の象徴である赤でも青でもなく、
彼は自分が一体何者なのかと苦悩する。




主人公の声は実際の脱北者本人の声です。
理念の差で分かれた南北関係によって現れた脱北者に関し、この作品を最初に企画したキム・タクン教授(中央大学先端映像大学院アニメーション制作修士教授)が深い関心を持っていました。

アニメーション制作修士専攻の中で、ストップモーションを専攻する研究員が皆で参加し、教授と一緒に制作しました。
監督としてキム・タクン教授、僕(リュ・ジノ氏)、そしてユ・ジニョン氏、パク・ソンホ氏が主軸となって、後輩の研究員達と一緒に制作しました。

制作期間は企画期間も含め、約1年位かかりました。

資料調査をしながら脱北者に会い、インタビューする中で、今回の作品の主人公であるキム・ヒョクさんに会いました。彼の実話を構成し、今回の作品のストーリーを作り出しました。

主人公のキム・ヒョク氏は現在ソウル市内の大学を卒業し、どこかに就職したそうです。

なぜストップモーションの技法にしたか、という質問に対しては、
自分の研究専攻がストップモーションなので、その技法に決めたというのもあったが、ドキュメンタリーアニメーションのジャンルにストップモーションが珍しかったので、希少性があったし、一番重要なことは、ちょっと重いテーマを逆説的にコミカルに演出して舞台背景に演劇的要素を取り入れたかったという企画の意図から、ストップモーションの技法が非常に最適だと判断されました。



この作品に参加したリュ・ジノさんは、実は2006年10月に彼自身の作品「The life」をパルテノン多摩で行われた「韓国最新アニメーション事情」上映会で上映し、韓国からのゲストとして座談会に参加していました。

その当時の座談会のメンバーは、韓国からは元KIAFA会長イ・ヨンベ監督、「形而学的蝶の芸術的表現」のパク・ギワン氏、当時インディ・アニフェストのプログラマーだったアニメーション研究家のキム・ジュニャン氏、日本側は後に「つみきのいえ」でアカデミー賞をとることになる加藤久仁生さん、日本アニメーション協会事務局長故片山雅博氏という豪華なメンバーでした。

作品を制作してから少し経つので、エピソードをあまり覚えていないけれど…といいながらも詳しく教えてくれたリュ・ジノ監督、ありがとうございました。

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キム・タクン        パク・ソンホ        ユ・ジニョン        リュ・ジノ

*東京会場、大阪会場のチラシでは「パープルマン」の監督情報にユ・ジニョン監督の名前が抜けていました。
この場を借りてお詫び申し上げます。
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