ファンボ・セビョル「VIEWPOINT」スタジオ訪問記

ファンボ・セビョル「VIEWPOINT」 スタジオ訪問記by KIAFA
(2012/7/12 KIAFA CAFEより)

sebyol01.jpg
建国大デザイン大学
ファンボ・セビョル監督から、まだら模様の建物を探せば大丈夫です。
目立ちますから!と言われ、見つかるか不安だったけれど、すぐに見つけられました。


KIAFA:こんにちは、監督!
ファンボ・セビョル(以下セビョル):こんにちは~。

KIAFA:学校がきれいで、とってもいいですね。劇場もあるそうで?
セビョル:ええ、気楽に見られていいですよ。

KIAFA:学校に志望したきっかけは?
セビョル:最初は韓国芸術総合学校に行く準備をしていました。私が高3の時から入試準備をしていたんだけれど、ただ毎日クムビョル(双子の姉)と絵を描いていて突然入試準備をしたから、完全に機械的なテクニックが必要なのに、私と合わなくて。定形の入試ができなくて。でも私が一期のとき、建国大カリキュラムを見たら、取材も自由で、材料も好きに使ってもよく、そういうカリキュラムが私には合っていると思いました。それで建国大入試を準備したんだけれど、本当に運が良くて。私が大学行く年に私に合った学校ができて幸運でした。

The_Note_20130314233023.jpg
「The note」ファンボ・クムビョル(双子の姉)★花コリ2010で上映
2008 / 0:03:31 / Drawing on Paper, 2D, 3D
「私のノート」の一番最初のページに「4才の私」は
ママを恋しがったと記録されていた…

[関連記事]
ファンボ・クムビョル「The note」インタビューbyキム・ヨングン「city」(2012/3/3)


KIAFA:では高校の時からアニメーションを準備していたんですか?
セビョル:準備をしたというよりは好きで、ただ家でイラストを描いて、スクリーントーンも買ってつけてみたりもしてたので。ただクムビョルと二人でたくさんやっていたというわけではないけれど、いつも二人で絵を描いて、マンガを読んでいたら入試の時期が来たという感じ。「やら
なきゃ~」というよりは、5才の時からかな?とにかく記憶がある時には二人で絵を描いていました。母親がわら半紙みたいなものをくれて、二人で床に腹ばいになって絵を描いていました。

KIAFA:あ~、子どもの頃から趣味が同じで、一緒に絵を描きながら実力も伸びたんですね?
セビョル:でも、それが対外的な活動をしながら、誰かが一緒にいてってわけではないから、ただ絶対的な自分の考えだけがあった。私が他の人に比べて、でき、不出来というのは分からないで、二人で描いていたから、他の人の考えはよくわからなくて。ただ一人自己満足していたみたい。

KIAFA:楽しんでいる人よりうまくいく人はいないみたいですよ。
セビョル:そうですね。うまくいかないとだめなのに~(笑)。

KIAFA:監督の苗字が珍しいじゃないですか。でもファンボ・クムビョル監督、ファンボ・セビョル監督、二人もいるから、二人の関係を知らずに、珍しいな~って思ってました。でも後でわかったけど、双子の監督だって、不思議だなと思いました。二人とも絵を描いて、制作をするとき、二人ともお互いに手伝いながらアニメーションをするって不思議でした。仲も良くて。
セビョル:ええ、みんな羨ましがって、私にも幸運でした。すぐ横に当然のようにやっているから、当然のようにやって、聞いてみたり、また私が制作関係の話をすれば、一緒に話し合えて、そういうのがいいですね。

KIAFA:いつも横にいるからいいですね。
セビョル:ええ、「ねぇ、これ見てみて!」と呼べば、「何~?」て、すぐ来て見たりして(笑)

KIAFA:本当に、彼氏必要ないみたいですね。
セビョル:時には本当にいいです。でもそういうと彼氏が寂しがるから(笑)。

KIAFA:でも二人とも人気ありそうですが?(笑)
セビョル:そんなことないですよ(笑)。
KIAFA:では、先に進みましょう(笑笑)。

KIAFA:監督は学校を長いこと通っていましたよね。今、大学院最後の学期だって言ってたけれど、学校に対する愛情は他の人と違うでしょうね。
セビョル:私が1期で入ったからか、愛情が浮かばないわけがないという状況です。ない状態から一つ一つできてくるのを見てきてるからか…。でも同期の中でも私が類を見ないみたい。また来て、助教授をやるのもそうだし、入ってみても学校がもっと好きになっていて、後輩がとってもよくやっていて。それを見ても気分いいし。私が卒業制作をやる時、ストレスをたくさん受けたんです。四方八方から、おまえが初スタートだから、お前達のイメージが建国大のイメージだと言われたんだけれど、私は生まれて初めて、自分の名前をかけて作品を制作するのに、負担になるのがとてもイヤで。でも私が何かをしてうまくやったってことではないけれど、でも良い方向に行っていて、「建国大の作品良かった!」っていう話を聞けば良いです(笑)。

KIAFA:授業の中で、好きな授業はありましたか?
セビョル:授業はもちろん実技の授業は全体的にカリキュラムが全部良かったです。でも私が大学院まで入った理由は、私が好きなことをうまくやって、できないことは捨てるという勇気がなくて隅々まで全部やらないと、と思って、入ることになりました。でも私は役に立たない物はないという思いが、しきりに浮かんで。それで実技の授業は、やりたいこと全部受けました。

KIAFA:多様にたくさん受けたんですね。作品も技法が多様ですよね。
セビョル:ええ、でも3Dみたいなものは私が100%やったのではなくて。企画段階までは私がやって、完全にプロフェッショナルな人に任せたので、私が直接やったものではないです。でも思うに私がある程度は、やり方を知っていないとその人たちに説明できないから。今回もそう感じました。私が願うクオリティーがあるから、それを調律しながら、全部知っていないといけないのに、それが難しかったです。それで、あ~勉強することが本当に多いな~と思いました。

KIAFA:では3Dは特に勉強はしなかったんですね?
セビョル:学部の時、ちょっとやって、でも”こういう風になってるんだぁ”ってくらいで、3Dは絶対うまくできない。

KIAFA:今回の作品も期待が大きいです(笑)。
セビョル:あ~、それが心配です(笑)。「VIEWPOINT」は広告会社と放送局に通いながら作りました。放送局ではかなり大衆的でみんなが好きだけど、時には若干クオリティーが落ちることもある?そんなことをやっていたから、私の絵が良い悪いというのから離れて、色が強すぎるじゃないですか。だからそれが大変でした。それでその会社を辞めよう、それもわざと4月のアニメーションセンターの制作支援に「あ!これくらいな企画できるだろう!」と合わせて会社を出て、本当に早く制作したくて、出てすぐに、作りたい気持ちいっぱいで、わーっと作ったんだけれど、今回はどうなるかわからなくて心配です。前は、私がやりたい通りに作って、「何、これ?」って言われたら「あ~これはこれだよ」って言って、ただ勝手にやってたんだけど、最近はこれはどうしなければいけないか、悩むようになって。

b6_viewpoint
「VIEWPOINT」★花コリ2012で上映
2011/7:00/Drawing, 3D Computer, Rotoscope
幼少期に受けた心の傷がトラウマとなって、髪の毛の塊になってしまった少女。彼女の本当の姿とは?


KIAFA:では、広告会社に通って、その後、放送局に通ったんですか?
セビョル:ええ、その時はフリーランスでMBCに何ヶ月か、いました。芸能の方に入ったんだけれど、<遊びにおいで、ラジオスター>で変な絵が出るじゃないですか。そういうのをフリーランスで何ヶ月かやりました。面白かったです。でもアニメーション科を出たから、元々広告会社ではアートワークでVFXドラマチームで幻想的なものを作らなきゃいけない仕事が時々でると、アートワークを少し描いていました。そのアートワークがドラマの1話で、キム・ヒョンジュンが 神秘的な存在としてイメージを刻まれながら出て来る夢のシーンで、アリスに出てくるような幻想的な森の中を出すのに、私、アリス好きだから、超ハマって制作して。面白かったです。

KIAFA:どのドラマですか?
セビョル:2010年「いたずらなKiss」で、1話の最初のシーンだったんだけれど、ドラマだったから思ったようにうまく出てなかった。

KIAFA:でも楽しかったんですね?
セビョル:ええ。楽しかったです。嬉しくて。面白かったです。でもその時、制作支援と重なって、支援金を全額先にくれるのではないから、一旦はお金をちょっと稼がないとと思って、会社に入ったんだけど、とてもじゃないけれど、放送局に通いながら作品を作るなんてできなくて。それで元々はそんなに早く辞めるつもりじゃなかったのに、早く辞めることになりました。

KIAFA:仕事をたくさんしたみたいですね?
セビョル:お盆の頃だったんだけれど、とりわけ1週間連休になるようなお盆。でも1週間の休暇だと放送局はないところから新しく作らなきゃいけないんだけれど、それを1週間やろうとすると物凄い量なんですよ。そんなことしたら家に帰れないのに、そうしているうちに制作支援の作業は1ヶ月遅れました。放送局から家に早く帰っても夜10時で、朝4時まで作業して、9時に出勤しなきゃいけなくて辛かったです。だから一旦お金をもらったから責任持ってやらないとと思って。後でこれを出す考えだったから、怖くて、中間審査前に早く巻き返さないとと思って辞めました。

KIAFA:最初は同時進行で、後で作品に集中したんですね。
セビョル:ええ、重なってしまって。MBCと制作支援の連絡がほぼ同時期に来ました。

KIAFA:制作支援の発表、遅くなかったですか?
セビョル:ええ、MBCには既にやるって言ってたのに、制作支援受かったって電話が来て。

KIAFA:すごいことじゃないですか~。
セビョル:幸運が一挙に来て、もう運使い果たしたんじゃないかと~(笑)。

KIAFA:ちがいますよ。「VIEWPOINT」うまくいってるじゃないですか。
セビョル:でも、その限界を感じます。好かれることと、私の感じる一線をどう越えるかという思いがありました。

KIAFA:どんな夢を持っているんですか?
セビョル:一人でも多くの人が見てくれたらと思います。ほとんど映画祭だけど。映画祭が終わると空っぽになって、他の人を見て、「覚えてるかな?」と思ったり。「VIEWPOINT」も最初の頃、インディ・アニフェスト終わってからしばらく連絡なくて、知ってる人だから、うまいうまいって言ってくれて、協会だから激励してくれたのかなって思って。

KIAFA:今年になっていっぱい招待されて安心されたでしょう(笑)。
セビョル:ええ、こういう風に作ってもいいんだな、と、これくらいまでなら私の心の赴くままに作ってもいいんだなって思いました。それは時期があるみたいです。でもスタッフにちょっと悪くて、制作支援を受けてもスタッフにあんまり多くあげられなくて。でも連絡がないから悪くて。でも国内映画祭みたいな場合は、スタッフといって、良くしてあげられるのに、海外はしてあげられることがなくて申し訳ないです。

KIAFA:今回、ザグレブ国際アニメーション映画祭に行ってきましたよね。どうでした?
セビョル:ザグレブの人々がとても心温かかったです。大賞を受賞したマーク監督が言うにはザグレブがとても心温かくて、親切だって。アヌシーは若干、商業的な傾向が強くてかもしれないけれど、ザグレブの人々は家族的だって。
小さな4台の自動車で、監督を空港からホテルまで送ってくれて、チェックインして、ロビーに降りると関係者が手を振っていて。メインセンターみたいなところで、フェスティバルのパス発給も手伝ってくれるだけでなく、市街地を案内してくれて。町が小さくて、若干、明洞くらいの距離で何でもできて、アプリも入れてくれて、ザグレブのマスコットと写真撮るのがあるんだけれど、それも手伝ってくれた(笑)。それで安心しました。どこ行ってもとっても親切で、英語もできないのに…。国立現代美術館に行く時も、車でけっこう行かないといけないんだけど、私がどうやって行くのか聞くと、ダニエルさんが車の予約もしてくれて…。車で20分かけて行って、8作品中私の作品が何番目か分からないから待たなきゃならなくて、でも一緒に待ってくれて。私が写真を撮ると、後ろで私が撮っているのを撮っているのがかわいくて。

KIAFA:その人、心配するなって、ファンボ・セビョル監督が来たら、責任持って世話をするからって言ってましたよ。
セビョル:でもその人英語ができない状態で、私も英語ぜんぜんできないから焦ってたみたい。最初は「う~ん、OK~」って言っていなくなっちゃて。「冷たいなぁ」って思ってたのに(笑)。とにかくそういったのを見たのはとっても刺激になりました。

KIAFA:私もYou Tubeで美術館外観に設置された映像を見たんですけど、「わぁ~すご~い」って。
セビョル:私もそれ見て、記憶に残し、そのまま使いたいんです。私一人見るのがもったいなくて。8車線16車線のような道路の反対側にいるんだけれど、空も高く、草原で、ずーっと向こうに美術館があるんだけれど、9つの映像がセンス良く出るタイミングを変えて、ドミノみたいに出てくるんです。髪の毛がぶわっと割れる時が、超ドラマチックで。泣きそうになりました。こんな経験をするなんて~と思いました。

KIAFA:ザグレブの市民、みんな見るでしょうね~。
セビョル:車に乗って?(笑)とっても良かったです。ああいう時制作欲求が起こるみたいです。

KIAFA:早く帰って制作しなきゃって思ったでしょ?
セビョル:ええ、もっとカッコイイのを作らなきゃ~って(笑)。

KIAFA:見た作品の中で印象に残ったものがありましたか?
セビョル:いいのいっぱいありましたよ。傾向が強いみたい。けっこうマイナーなのもあって、独創的なのもあり、また主観的な性質が目立ってました。ウィットがあるんだけど、明るいウィットじゃなくて暗いウィットなんですよ。それからストップモーションが多かったです。やっぱりヨーロッパの人々はストップモーションが好きみたい。でもたくさんは見られませんでした。2日しか見られなくて…。

KIAFA:学期中に行って来たから短すぎたんですね。
セビョル:ええ、着いたら、上映は2日で最後は閉幕式で…。

KIAFA:もうちょっと遊んでくれば良かったのに(笑)。
セビョル:ロバート・モーガンの「The seperation」、本当に気持ち悪かった。嫌悪感のある素材でずっと作品を作っていて、何かの賞を取ってました。でも演出力がとても良かった。でも怪奇的で不快で気持ち悪いのあるじゃないですか。顔に膿が出ていてそこにミミズの尻尾みたいなのがくっついていて…。それをかなりリアルに作っていた。この人有名みたい。だから他のセクションにいましたよ。3x3セクションといって3名の監督の3作品ずつ出てくるセクションで、そこに入っていました。

KIAFA:パペットアニメーション?
セビョル:ええ、気持ち悪いんだけど、でも完成度も高く、演出力もあるから、この人は恐怖路線で行けばうまく行くんじゃないかと思いました。これ結合双生児ですよ。素材がみんなこんな感じだから。切断機で体が切られたんだけど結局また一つになるという…。

KIAFA:お~~!!
セビョル:インパクト大でした。完成度まで高いから本当に最高でした。

KIAFA:個人的に濃いい作品が好みのようですね。
セビョル:記憶に残らないわけないですよ。見ようと思って見たものじゃないのに、気分がとても悪くて。子どもの顔が出てきて叫んでるから…。適当につくってあったら、「何これ~」って感じで終わるのに演出が良すぎて、気持ち悪いものもあって、作品が千差万別で、一体、ザグレブの審査基準は何なんだろうって思うくらいとっても多様でした。

KIAFA:次回また映画祭に行くなら、行きたい特別な映画祭はありますか?
セビョル:カンヌに行きたいです。出せないのが悔しい。そんな規定があるのを知らなくて、みんな合わせて作ってるの?でも実のところ映画祭はみんな好きです。でもみんなカンヌ以外他の映画祭何も知らないから、親が知っているところに通らないとだめだから。母に映画祭に招待されたって言ったら、「ふ~ん」って言うんだけれど、全然知らなくて(笑)。でもMBCは知ってるから、親戚にも話して。だからカンヌに出せないのが悔しい。出して落ちればもっといいのを作ろうって思えるのに。

KIAFA:まだ若いじゃないですか。
セビョル:でしょう。前途蒼々でしょう(笑)

KIAFA:ヨン・サンホ監督(「豚の王」)カンヌ行ってきたじゃないですか。タキシード着て。
セビョル:ええ。それ見て、長編冗談じゃなって思いました(笑)。


King-of-Pigs_03.jpg
「豚の王」ヨン・サンホ/2011/82:00
★花コリ2013長編プログラムで独占上映

KIAFA:ドレス着ないといけないでしょう(笑)。
セビョル:そこまでは(笑)。でもザグレブが良かったです。卒制の時、アヌシー行ったけど、規模が大きければ大きいほど、サービスの感じが…。でもザグレブはアットホームで作品も私の趣向に合ってるものが多くてよかったです。みんな幸せな気持ちで来るの(笑)。

KIAFA:そうですね。街も良かったって。では作品の話を。個人的に「Rubout」と「VIEWPOINT」が時折思い浮かぶんです。「Rubout/지워버리다」は絵自体は怖くないんですが、ちょっと心を刺す部分があるみたい。場面もそうだし、心理をうまく表現しているからか分からないけれど、2つとも一度見れば忘れられないものがある、もしかして意図的な部分ですか?
セビョル:いいえ、そうしようとしたわけじゃなくて、あれは本当に地下鉄に乗って通っている時に考え付いたものです。私が4年間地下鉄に乗って毎日橋を渡ってたんです。シナリオを作っていて、学校終わって橋を渡る時には夕焼けの頃で。その背景が浮かぶんです。元々最初は”あなたのためのふりをしてるけれど実は私のため””配慮するふりをして、実は自分好かれたい”という利己心が素材でした。でもシナリオを書いていると私が図形的に考える傾向があって話がうまく出て来ない。ある日、家に帰ると、突然崩れたら母がどんな風に思うか、私がどんな娘だったら、お葬式で泣かないか?そういう思いが浮かんで。最初は”私は良い子だけど?”と思ったんだけれど、誰かがそれは良い子なんじゃないと、”あんたは自分の記憶で、母親が自分が思うままであれば良いのか?”と。本当にそう思います。それで”これだ!”と使うことにしました。私は特定の単語にハマると周辺の状況で私が経験したこと、見たこと、そういったものをみんな見つけ出そうとする。そのキーワードが利己心や自尊心、そういう話が私の中から出て来るものだと思います。私が自分の話をするようになるじゃないですか。心理的な物にもいつも関心があって、心理的なものについての話をすると共感する部分がある。だからか対外的なことをする人を見るととても不思議です。”公益的だ~”て思う。私はとっても個人的だから(笑)。だからその時よりちょっとよくなったのが今回の物です。あの時は完全に自分の話をキャラクターだけ変えただけだったから。
は、自尊心の話をしよう、逸話を入れようとしたから、全然違くて。性格、外見、そういうものしかないから(笑)。だったら最初から象徴的にして、見る人が見て、自分の記憶を思い浮かべるようにしないと、と思いました。みると、合うもの、みんな違うじゃないですか。同じ物を見ても、誰かは手といい、パパといい、先生といい…、でも実は、一番最初に浮かぶ何かが、自分が先に思い出す何かなんじゃないか。私はただ”誰かが私に暴力的な…それが言葉であれ何であれ、否定的な何かをした”ということだけが合っていれば、いいんですよ。それでそういう風にしてやろう、と思って作りました。

Rubout
「Rubout」★花コリ2009で上映
★インディ・アニフェストKIAFA特別賞受賞★
2007/7'25"/Cut-outs, Rotoscope
地下鉄事故現場に閉じ込められた夫とその事実を知ってしまった妻は
お互いのためのうそをつく。

KIAFA:私は稲妻頭が印象的でした。髪の毛みちあでもあり、稲妻みたいでもあり。
セビョル:それが何か規則的で、意図してデザインしたものではあるんだけれど、それが違っても構わないです。最初は手のひらだったんだけれど、リアルな手にしたくなくて。ただ象徴的なものであれば。鋭い線でないと、と思いました。

KIAFA:私も髪の毛なのに、全部引っくり返って一つの形体になるのかな?って勝手に想像していました。
セビョル:それでいいんです。以前、私の作品を1、2回見て、私の全ての意図を把握した人がいました。舞台挨拶を進行し、インディ・アニフェスト2011で予選審査委員をしていた人なんだけれど(カン・ジュノォン監督)、その人が本当に私の作品を正確に分かっていて、とっても驚きました。本当に嬉しかったです。それで、そっち方向に進めてみようかと。
その人も最初は分からなかったけれど、予選で何度か見ていたら見えてきたと。何か読めてきたって。それをインディ・アニフェストで会った時教えてくれました。
「Rubout」も知っていて。私の作品を完全に知っていて、次の作品も期待してるというのでとっても嬉しかったです。それを聞いて、「何があっても絶対次回作を作る!」と思いました。その人が言うに、「今回はあまりにも隠していたから、今度はもうちょっと内容を上げて、不親切でも、もうちょっと親切に作れば良いと思う」って。

KIAFA:でも、不親切という作品で観客賞を受賞したじゃないですか。
セビョル:ええ、その時、すごく驚きました。その時、彼氏も私が表情良くなかったって言うんです。まるで「これしかもらえなかったの?」っていう表情で座っていたって。でも私の表情は若干険しくて無表情で、面食らってたから、表情管理がうまくできなくて。言葉も出なくて。「これが観客賞だなんて~」

KIAFA:観客も水準が高いから。親切なものに変えるというけれどその必要がありますかね?
セビョル:そういうのがちょっと混乱を招くみたいだけれど、主観を持ってやろうと思うんだけれど、主観を持つには私が内気過ぎて…まだ若いし、「あ~積んでいかないと」と思うのが内気が強力で、主観も確実なんだけれど、まだ分からないことが多くて、雰囲気が良くないのが瞬間的でも、持続するとどうしようもなく不安で。違うんじゃないかって思って。今回のを企画する時も、私は一人夢の中に住んでるのか?とよく思いました。周りでも、何の話か正確には分からないけれど、良かった!っていう反応で(笑)。友達や同級生達だから良く言ってくれるのかな?とか。誰も、結論は何言ってるかわかんないって言うんだけれど(笑)。

KIAFA:監督は言い当ててもらいたいんですか?
セビョル:わざと隠しているのもあるけれど、表現に難易度があるとしたら、表現が少し直接的だと縮こまった感じ。「あれ後ろがなければいいのに」って。でも遠くから見ると「あれ位なら理解できない」。でも理解できないのを分かってるのに、これは妥協するのかしないのかの問題のようです。妥協がうまくできない(笑)。「見せないってわけでもないけど、気づいてみて?」って感じ。だから不親切なモノを徐々に好きになっていく。何の話をしているんだろうって?

KIAFA:雰囲気をつくるのが監督の特徴だと思います。直接的に話してくれるわけではないけれど、ある雰囲気を作ってそれを長い間持続させる能力があるようです。
セビョル:本当に?ありがとうございます。だからサウンドが重要なんです。今回は特に重要でした。それでサウンドの監督がとても苦労していました(笑)。レファレンスを探してもまったく同じに作ることはできない。自分なりに似ていると思って、たくさん持っていったんだけれど、その人の感じは、私がOKだと言って止まるの、それを、あ、これだ!って言って終わるんじゃなかったんです。合いますか?あ~これでした?って言いながら終わったんです。運良く、いい人を紹介されて。スケジュール切迫した状態でサウンドをすることになったけれど。制作支援の締め切りが6月15日で、延期になって幸い、もし15日じゃなかったらサウンドできてなかったと思います。6月1日に注文したから。雰囲気作るのにサウンドの力が大きかったです。

KIAFA:では、今、計画している作品について紹介してください。鹿とウサギ?白鳥の頭をした一人の女?
セビョル:白鳥に見えます?幸いですね。
これ来年(2013)コンテンツ振興院に支援申し込んでみようかと思って。今からフィックスして作ってるんですが今年はギリギリで。実は正直その時1年何もしなかった理由が、とっても大変だったからで。突然会社通いになったのもあり、みんな大変そうだけれど、とにかく撮影して3Dもらって、それからまた編集して、編集した状態でまた2Dアニメーションして、その工程がとっても大変で、それを1年内にやっていくっていうのがとっても大変で。そういう責任感がなければいけないのが、1年が手に余って。それで今回は2年くらいでやってみようかと。でもやはり制作支援が良いと思って、計画もしてみて、動きもテスト位完成させてみながらやるといいと思う。
今回してみたいこと…私はさっき言った二重的なポイントが良かったと思う。二重的なことが大好きだけれど、あるものが良い、あるものは悪い、こんな偏見は持たないようにと思うけれど、今度は美しいものであればあるほど、悪いことを隠蔽しやすいという部分についての話を作りたいです。それで、そこは美しい空間なのに、その裏面には他の良くない過去やそういうことが一緒に共存する所です。近頃時間性に関心が高くて。でもそれが一次的なのではなくて非線形的なものにに関心が高く、論文もそれについて書こうと準備しているんだけれど、そうやってみると記憶や夢など一脈相通ずる連なる輪のようです。後先ない時間性に魅力を感じるけれど、それが連ながらないのではなくて、何かあって結果があるのに、それがあまり順次的じゃない。でも企画している空間で、そういうのをたくさん演出したいです。時間性も交ぜて空間的な表面に、美しいものと中に良くないものも交ぜて…図式
化させることを好むようです。

sebyol03.jpg
                        アートボード


KIAFA:非線形的というのはノンーリニア式なんですか?
セビョル:はい、そうです。詳細に分かってみれば、一応起承転結があると、また”ノンリニア”(non-linear)ではないって。話の構造自体が最初からあってはいけないのに、捻れている時間性を私のスタイルでつかんで連れ行こうと思います。でも、まだフィックスしていない(笑)。

KIAFA:映画『エターナル・サンシャイン(2004)』みたいに?
セビョル:そんな!(笑)人生最高の映画です。実はそういう関心を持つようになったのが、その映画のせいでもあり。とても衝撃的で。 何度繰り返し見ても心に迫ってくる。

sebyol04.jpg

セビョル:これが白鳥です(アートワークを見せてくれました^ ^)。
KIAFA:お~、色、多いですね。絵のスタイルが不思議、特色がありますね。

セビョル:でもそれが最近の悩みです。どうしても仕事をしないといけないのに、商業的なことをするとこれが邪魔になります。制にあまりにも強すぎて、私の絵が人々が見るとちょっと恐ろしいみたい。大衆的な所では恐ろしいものを好きじゃないので悩みます。

KIAFA:ファッションイラストみたいなものはどうですか?
セビョル:関心はあるけれど、そちらにはまたそちらの深い世界があって。イラストレーターとしても立派で、映像もする人がいるじゃないですか。そうなりたかったけれど、その世界では、またそこだけで売る人々がいるから…。

KIAFA:でも今もイラスト制作もしてますよね?
セビョル:はい.、でもそれは細々した仕事でしょ。 大きい作業ではなくて、挿し絵とかが多いですね。すごく顔が売れると広告にもアートワークが使われるけれど、そうなるにはちょっと…(笑)。アートワークをすると”この絵、どこに使うんだ~”って思います。こんなに熱心に描いても(笑)。

KIAFA:高クオリティーなのに?
セビョル:でも、これはアートワークだから(笑)、動きを考えるとたくさん省略しなきゃ(笑)。

KIAFA:アートワークをつくるのにどれくらいかかるんですか?
セビョル:実際、絵を描くのはそんなに時間かからないんだけれど、考えるのが長い時間かかります。

KIAFA:絵のスタイル、セビョル監督(双子の姉)と似ていますか?
セビョル:いいえ、クムビョルはもうちょっとファインアートに近いです。 私は技巧を使う方だけれど、クムビョルは原色に近いです。実は私は好きで進化したんんじゃなくて。できない子達が作り上げようとするじゃないですか。

KIAFA:謙遜を。
セビョル:絵を描けば、クムビョルはこう一度ですっきり描くけれど、私は一回間違ってから始めます(笑)。 でもクムビョルはその一つの線を引くまで時間が長くかかります。なので作業スタイルもかなり違います。

KIAFA:インタラクティブ・アニメーションの方も関心があるようですが?
セビョル:はい. 授業のカリキュラムに入っていました。

KIAFA:やる予定が?
セビョル:そうです。実は「VIEWPOINT」もインタラクティブの展示があったでしょう。でもその時、誰かを招待する状況ではなかったことが残念で。私は助教授だったし…。

KIAFA:では直接やったんですか?
セビョル:ええ。私がインタラクティブをする時は、絵自体で何かをしたのではなく、作品とビジュアルをまったく同じにするのではなくて、主題的に同じにしました。
部屋があります。本当に私的なな個人の部屋があって、その部屋にノート・パソコンで「VIEWPOINT」を見せるようにしたんですが、誰かが部屋に入れば急に映るようにしたんです。まるで良くない記憶がポンと浮び上がるように…。そういうのをを意図しました。それでセンサーみたいなもので人が入ればつくように。人々が日常的な空間で良くないものがポンと浮び上がるのは、すごく攻撃的でしょう。それでそういう主題で展示をしました。

KIAFA:今回の一緒にやるものを構想しているんですか?
セビョル:ええ、どうせやるなら一緒にしたいです。

KIAFA:監督の作品はビデオでやっても、人に気に入られそうです。
セビョル:悩みなのが、ネラティブが大衆映画的ではないほど、大きい商業映画祭の方とメディアフェスティバルの微妙な間に挟まっているみたいで。

KIAFA:いいえ、最近流行のハイブリッドでしょ (笑)。インタラクティブとビデオとアニメーションとファンボ・セビョル: イラストと全~部、最近の趨勢とぴったりと合ってます(笑)。
セビョル:欲心が多いのかと思ったりして…(笑)。 一つだけ深くないとと思っていながらも欲心が多くて…。大学院の授業でインタラクティブの授業があるんですよ。プログラムも組んで…。

KIAFA:プログラミングもするんですか?
セビョル:あ…それが…本当に、足を突っ込んだらダメなところに突っ込んだ感じです。これをどうすれば良いか…センサーもつけて (笑) 。でもこれが分かれば表現の範囲がずっと広くなるから。時にはそれがもっと主題的に私がしたいものとマッチするものもできるんです。映画は大きい所で座って見るだけだけど、これはそうじゃないから、そういういくつかの点が大好きです。そしてすごく有名な監督たちがそれで認定を受け始めたから、もっとそんな情勢が、可能性が大きくなったようです。カンヌで大賞を受けた監督も元々やっていたし、その映画がインタラクティブの一部で、私にも欲心が生まれました。多くの人がいたから、見えるものに影響を受けていて、今の私がある。幸いかも知れない。できる環境ができてきているという気がします。時にはアニメーションの偏見がひどいけれど、実はアニメーションの方がもっと可能性が広いでしょう。アニメーションという単語が幼稚に聞こえるからかも知れないけれど、実はアニメーションだから加えやすい。0から最後まで操作することができるから。

KIAFA:愛してるんですね。
セビョル:はい(笑)。苦しかったりするけれど。”どうしてこんなに好きなの?”って考える時もあります。

KIAFA:実は監督のアニメーションを見ると、監督はどんな人なんだろうって思うようになります。偏見かもしれないけれど、監督の作品を見て、監督はすごく鋭敏でちょっと暗いんじゃないかと思いました。でも会えば、とても美しく声も優しくて、それで'うん?ちょっと違うけど?'という感じです。
セビョル:そんなことないですよ。意外に私のような人が鋭敏なら、もっと疲れます。鋭敏にできる人がいるかと思えば、大人しそうでないように振舞って雰囲気だけ鋭敏にさせる人がいるけれど、私がそうです。周辺で ”こういうのをやめて、明るいのを作るような人になったら良いだろう”って言うけど、実は性格が鋭敏ではなければこういうものを作らないと思う。

KIAFA:監督の作品を見ると、人の心理に触れたくない部分、分かっても分からない振りをしながら通り過ごす部分たちをすべて突いているようです。
セビョル:それで不親切に! (笑)。 あまり詳しく教えないように(笑)

KIAFA:明るい、笑える作品を作る計画がありますか?
セビョル:わからないです。うまく笑わせることができないから。本当にウィットのあるギャグをする人を尊敬します。

KIAFA:そういうのが好きなんですか?
セビョル:ええ。でも私にはできないと思います。私の領域ではない。ザグレブで、アメリカの有名な監督で、ユーモアがあって面白くて、メッセージもあり…、でも笑えるというより、ほろ苦くもあり、人を気分良くする取るに足りないそんな感じがあるんだけれど、「あ~あの人のような感性は私には持てない」と思って羨ましかった。
 幼いから個人的な話をするみたい。教授は、色々な経験をすれば、いろんな話ができる、経験がないからずっと内なる話をすることになるんだって言ってた。今はこれしかないけれど、多様な経験をし、世の中を見る視線が多くなれば、もっとたくさんの話ができるんじゃないかと。

KIAFA:謙遜を。その人も自分の領域があるのでしょう。その人も監督のような作品を作れないと思います。
KIAFA:趣味は?一日仕事をしているみたいだけれど。
セビョル:趣味はあまりないです。凝り性で趣味の活動する人が不思議で。あの情熱がどこから来るのか。私は義務感でやることが多くて、やりたいことだけやります。自分がやった、という甲斐があるものを。

KIAFA:ドラマや音楽等の大衆的な物はどうですか?
セビョル:行き違いとかのドラマ嫌いです。観て楽なのが好き。マンガ『ピューと吹く!ジャガー』(うすた京介)が好きです。マンガをまあ読む、という人にはみんなわかる(笑)。でもマンガより映画が好きで、『エターナル・サンシャイン』『ブラックスワン』『メメント』とか。

KIAFA:頭が痛くなりそうな映画が好きですね。
セビョル:どうやって企画したんだろう?って思うものが好きみたい。

KIAFA:『キューブ』も好きですか?
セビョル:ストーリーが独特なのより演出が独特なのが好きで、「何だろう?あの見たことないイメージは?」かといって映画をたくさんみるわけではなく、けっこう偏食で「あれこれやろう!」って思っても何故か勉強みたいで、「適当にやろ~」と、必要なものだけ勉強します。趣味…子犬と横になること?(笑)。

KIAFA:犬飼ってるんですか?
セビョル:ええ。9歳だけどあと10年生きればいいんだけれど体が弱くて。年で病弱で体も大きくなくて。この子がいないと生きていけないのに…。何でも良いことと悪いことがあるけれど、この子にいたっては良いことだけ。以前教授が人の脳波を認識して5つの領域に分けて提示するという展示をしていたんですが、いつも私はモモ(犬)のことを考えているから「安息」というのが出ました(笑)。

KIAFA:そうだったんですね(笑)。それでは最後に、監督が夢見る10年後の姿はどんなものでしょうか?
セビョル:心配なくただ、アニメーションを続けていたいです。何かのせいで途中でやめて、「昔はこんなことしてたな~」とならずに、今みたいに作りたければ作って、そのアイデアも「時代錯誤だ」「旧式だ」というものではなく、もっと鎮火した状態になって、もっと作りたいです。不思議な事に、ファインアートはそれができるけれど、なんでアニメーションの方はそれが難しいのか…。理想の姿、よくわからない。ないみたい。何故なら巨匠が、思ったよりみんな若く、巨匠と言っても功労賞という感じか…勿論、そうじゃない人もいるけれど、山村浩二監督は、自身のそういうものをうまく出し切って来たのだけれど、そういう人があまりいないみたい。年とっても最後まで行く作家がいるじゃないですか。そういう作家になりたいです。夢が大きければその半分は行くって(笑)。

KIAFA:でも10年後もまだ若いから。
セビョル:でしょ。40にもなってない!これからって年齢。でもその時には今、曖昧なものがもうちょっと主観がしっかりしていたらと思います。


KIAFA:監督にとって傷とは?
セビョル:創作のアイデア。すごく辛い時もあるけれど、時には感謝しています。その瞬間ムカムカした感情が、「あ~私がこれを感じてほろ苦くても良い」と思う時があります。でも傷からアイデアを得るのも嫌で、傷付かないとアイデアが浮かばないのかな?笑えて面白いものできないのかな?でも傷に創作意欲が生まれるから仕方ないとも思う。傷つかないと本当の心が生まれない。アニメーション監督はみんな感受性が豊かで、いろいろでしょう。だからそういうものに何か感じるモノがあるのかなと思う。

KIAFA:作品と一緒にいるしかない運命なんですね。
セビョル:それを理解できない人がいて。「私はそういう感情を解消しようとすると、作品を作るしかないという感じになるんだ」というと、「何で?」って人がいる。アニメーションを作る人の中でピクサーみたいな心で作る人がいるでしょう?楽しく、アニメーティングする考えでやる人が多いけれど、そういう人は理解できない人が多い。クムビョルが絵画科だから、クムビョルの影響を多く受けていると思うけれど、むしろファインアート方面の人は自分の作品を作る時、たくさん考えて描かないと生きられないから絵を描く人が多いから、そっち方面なのかな?と思ったりもします。

KIAFA:セラピーみたいな?
セビョル:ええ、作りながら客観的に自分を見ながら、自然と治癒するみたいな。

KIAFA:そうなら観ている人にも治癒の意味で近づいていくのでは?
セビョル:そうだったらいいな。事実、『VIEWPOINT』を企画する時、そういう思いもありました。イ・ムソク博士が自尊心に関連して書いた物がたくさんあり、その本を読んだり、そういう人達も観て、良いと思えるアニメーションだったらいいなと思いました。

KIAFA:明るく見えるけれど。傷に対する作品を作った同級生がいましたか?
セビョル:これ位の紆余曲折は誰にでもあると思うけれど、私の性格がその点にフォーカスを合わせるみたい。何で私はそういうことに集中するのかな、と。

KIAFA:自分が辛いのが一番重大じゃないですか。全く同じ強度で攻撃を受けても、ある人にとっては何でもなくて…。
セビョル:会社でストレスを多く受けたようです。1ヶ月に1、2回家に帰って…その時、私の思っていた世の中の定規が完全に変わりました。大学卒業するとたくさん変わるじゃないですか。自分が信じていた全ての価値観が全て変わったらどうなるんだろうと思って。

KIAFA:では、本当に最後の質問!「セビョルらしさ」の定義を!
セビョル:よく分からない。まだ全て主観が明確でなくて。私の悩みでもあります。自分なりのスローガンがあります。Newstar's wonderlandというブログにもあるんだけれど「ファンボ・セビョルだけの世界があるはず!」と思ったんだけれど、問題はその世界が自分にも不確かで、それを構築するのが目標です。どれか一つでも定着すれば良いけど…。どんどん鋭敏になるのが悩み。暗くならなければいい。新しい試みが好きだけど、欲深そうでもあり。

KIAFA:終わりなく悩み、探求する「アーティスト」という定義にしなければですね。
セビョル:私も自分の主題がアニメータって言っちゃだめなような。アニメートうまくないから…。

KIAFA:謙遜を。「セビョルらしさ=謙遜」?(笑)
ありがとうございました。長い時間お疲れ様でした。良い話を聞かせてくれて。次の作品も期待しています。

才能や情熱だけでなく終わりない探求と努力する姿勢まで持ったファンボ・セビョル監督!これからも多様な分野で活動する姿が期待されます。次はどんな作品で、どんな映画祭で会えるでしょうか?次の作品まで頑張ってください!

sebyol02.jpg


sebyol05.jpg
ファンボ・セビョル
2006 「MEMORY'S World」
2006 「SEXBOMB」
2006 「WOW」
2007 「Rubout/지워버리다」
-インディ・アニフェスト2008学生部門
-第32回アヌシー国際アニメーション映画祭卒業作品コンペ(フランス)
-花コリ2009
2012 「VIEWPOINT/관점」
-インディ・アニフェスト2012一般部門
-花コリ2012

[関連記事]
ファンボ・セビョル「VIEWPOINT」インタビューbyファンボ・クムビョル(2012/3/14)
インディ・アニフェスト2011受賞作審査評(2012/03/02)
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント