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「Noodle Fish」キム・ジンマン監督インタビューbyキム・アヨン

「Noodle Fish」キム・ジンマン監督インタビュー
byキム・アヨン「想像もつかないこと」

(2009.06.12 KIAFA CAFEより)


キム・アヨン(以下アヨン):アニメーションを始めたきっかけは?
キム・ジンマン(以下ジンマン):幼い頃はアニメーションだけ見て暮らしていたと思います。日本のアニメーションをたくさん見ました。日本のアニメーションがたくさん入ってきたから。アニメーションに対して愛情が深かったです。中、高校時代を経て、絵が好きになったけれど、アニメーションをやろう、という考えはなかったです。大学の時、彫塑科に通いましたが、アニメーションをやりたいと思いました。それで短編アニメーションの授業がある、視覚デザイン科を複選で専攻しました。卒業前に無条件、一つ作って卒業しなければと思いました。

アヨン:好きだった作品はありますか?
ジンマン:「未来少年コナン」。

アヨン:好きな監督は?
ジンマン:クエイ兄弟が作った「ヤン・シュヴァンクマイエルの部屋/The Cabinet of Jan Svankmajer」というアニメーションを見ました。アニメーションをずっとやっていこうという意志はなかったんですが、この作品を見た後、ああいう風にやってもいいんだな!と。その時まで見てきた日本のアニメーションやディズニー式のアニメーションとは違う多様な表現方式があるということを知りました。

アヨン:監督の作品(「デコとボコの話/볼록이 이야기(2003)」「所以然/소이연(2007)」 「網/그물(2009)」)を見ると、表現される材料が、素麺、土、木等々、多様ですね。
ジンマン:彫塑科だったので、いろんな素材で制作をしました。素材によって、作家の個性が出るというのもあって。アニメーションは個性よりは合っていたり必須的だったので、選択したのでしょう。


■「デコとボコの話/볼록이 이야기(2003)」について

jinman03_BologeeStory.jpg
(2003 / 11'18" / noodle)

アヨン:ネラティブや表現方式がみな、完成度がある作品で、嬉しく、面白く見ました。どうやって始めたのですか?
ジンマン:大学の時、アニメーションをやりたくて、アニメーションの種類を調べていたら、<ピンスクリーン>という技法があって。ピンスクリーンアニメーションを見たことがなかったけれど、ピンを押して、光の陰影でやるという話をきいて、あ~素麺みたいなものかな?と思って、素麺を積んでみました。彫塑科だったので、絵を描くより作る方が好きで、すぐに撮影できるストップモーション技法にしました。素麺の陰影、光を受けた部分と暗い部分、白黒の対比を考えると、デコボコした国の凹みが自然に浮かび上がりました。後でピンスクリーンアニメーションを見ましたが、感じが違いました。

アヨン:材料が先に浮かんで、その後にシナリオが浮かぶんですね?
ジンマン:ええ、素麺でつくったピンスクリーンの特性を利用して作りたかったのです。素麺が単色の黒と白に分かれるから、デコとボコの星、デコ星で生まれたボコがデコ星の人々にイジメを受け、ボコ星を探す内容のシナリオが出来ました。僕からすると、ずば抜けたシナリオではないようだけれど、素麺という素材と合ったシナリオを書きたかったんです。

アヨン:作品を見ていて、素麺について深く考えるようになりました。作品の中の素麺の両面はお互い嫌いだけれど、お互いがつながっているのを見ることになります。デコ星とボコ星を通じて監督が言いたいことは何でしょうか?
ジンマン:「デコとボコの話」、「所以然」、「網」もそうですが、全てのものがみんなつながっているということ、全ての存在が一つである、デコ星とボコ星は一つだ、ボコと女と合わさって消えたりもする。

アヨン:“0”になるんですか?
ジンマン:“無”になるんです。

アヨン:“無”とは、“ない、の無”ですよね。全ての世の中は、ない!ということですか?私は2つのキャラクターが合わさって消えていくシーンが好きです。このシーンでの監督の意図はなんですか?
ジンマン:ただ真正な愛を通して“無我”になるということを言いたかったです。

アヨン:作品を見ると几帳面そうです。
ジンマン:人はカットを多く分けて、緻密に撮ったと言いますね。でも僕は完璧主義者じゃないんです。ただ撮影している時、便宜上ちょっと多く撮るんです。それがより楽なんですよ。

アヨン:エンディングクレジットを見ると、ほとんどお一人で制作していましたが、制作していて一番記憶に残ったことありますか?
(大変だったとか、憂鬱だとか、嬉しいとか)
ジンマン:撮るのが面白いので、辛いことはなかったです。楽しかったです。全部撮って、展示準備しようとモニターを運ぼうとして腰をひねったのが大変でした(笑)。

アヨン:おしかった点はありますか?
ジンマン:ないです。

アヨン:元がないからそうなんですかね?
ジンマン:元がないからではなくて、変なところは多いでしょう。変なところは変なまま残してあります。初作品だから。後で見直して、下手なところを思い出そうと思って(笑)。

■「所以然/소이연(2007)」について

jinman05_Soeyoun.jpg
(2007 / 10'18" / clay, puppet)

アヨン:「所以然」のきっかけは?
ジンマン:アニメーションを続けなければという考えはなかったんですが、ある日、新聞を読んでいてヨーロッパの木々が二酸化炭素を吸収し、酸素を吐き出すのではなく、酸素を吸収し、二酸化炭素を吐き出すという記事を見ました。この記事を読んで、未来の状況を仮想してつくったのです。この現状の注視者はトンボですが、主人公は木々です。それで木を拾いに山に通いました。

アヨン:トンボにした理由は?昆虫の世界ではトンボが一番速いって聞きました。
ジンマン:ドキュメンタリーのように事実的な感じを与えたかったのです。ドキュメンタリー空中撮影をヘリコプターでよくするじゃないですか。それで自然にトンボになりました。
アヨン:面白いですね。

アヨン:2つ目の作品を通して、言いたいことは題目に全て出ているんですか?付け加えることありますか?
(所以然:全てのことに存在する理由がある)
ジンマン:自然環境に対する、もどかしさと意志により作られたアニメーションです。天地不仁。自然は情け深くはない。我があるのではなく、食べて生きるために生命体として成る世界ということ。我はそうでなくとも本能は生きようとするということ。細胞もそうでしょう。ウイルスが入って来るとき、僕はそうしようとはしないのに、白血球が勝手にやってくれるじゃないですか。地球をただ一つの生命体としてみることもできるし、人間を地球のように考えることもできます。

アヨン:初の作品より2つ目の作品の方が、スタッフが多くなりましたね。どの部分でスタッフが必要だと思いましたか?
ジンマン:一番気を使う部分は音楽とサウンドです。サウンドのようなケースは、数十回直したんですが、お互いによく話し合いました。

アヨン:カメラワークとミジャンセン(画面演出)に念を入れているのが見えます。動き(アニメート)とカメラ、両方とも諦めていない。ストーリーボード作業を細かくされますか?
ジンマン:そういうわけではないです。ストーリーボードは大きな脈絡だけ描きました。カメラ、照明、舞台、キャラクターを配置してみて、状況によってカットを追加、省略します。セッティングの重要性が大きいですね。僕は基本的なストップモーションのルールに従いません。シナリオや状況によって、その時その時で変化させます。僕が楽なようにシステムを作ります。

アヨン:一つの表現をするのに大変だったカットや場面はありますか?(試行錯誤が多かったカット)
ジンマン:そういう時は休みます。何ヶ月か。僕は解けないものは解けると思う。待ちながら。

■制作中の「網/그물(2009)」について

jinman04_INDRAsNet.jpg
(2009 / 11'23" / puppet)

アヨン:いつ完成しますか?
ジンマン:2カット位残りました。

アヨン:木で彫刻して作ったキャラクターの顔に屈曲を与え、カメラ角度とキャラクターが動く角度によって、感情の表現を狩野にしたとアニメートゥンのインタビューで読みました。これ一つみても、企画段階でどんなに精密に計画したのか知ることが出来ます。企画段階で、どれくらい時間がかかりましたか?
ジンマン:1ヶ月。1ヶ月の間、その世界の中に生きなければ。企画は大きな脈略をつかむために、小さな脈略についての計画は、作品が終わるまで続きます。

アヨン:次の計画は?
ジンマン:木彫人形でパイロットを作るのがあります。「網」を終わらせ、TVシリーズを企画しようと思います。

アヨン:どんな風に年をとっていきたいですか?
ジンマン:このまま年をとっていくといいです(笑)。

アヨン:お忙しいのに、インタビューありがとうございました。次の新しい作品でまたインタビューできることを願います。




jinmanProfile.jpg
 ■キム・ジンマンKIM Jin-man
 
 ・Biography
 2003 弘益大学美術大学彫塑、視覚デザイン科卒業
 2005 中央大学先端映像大学院映像芸術学科アニメーション制作専攻

 現在:ソンファ芸術高校美術部講師、韓国アニメーション協会会員、弘益彫刻会会員
 B01 Project Animation ストップモーションアニメーション監督



・Filmography
 2003 「デコとボコの話/볼록이 이야기/Bologee story」
 2007 「所以然/소이연/Soeyoun」
 2009 「網/그물/INDRA's Net」
 2012 「Noodle Fish/でこぼこ魚/오목어」


■キム・アヨン
KimA_young.jpg
2003 「あなたを招待したいです/당신을 초대하고 싶습니다」
2007 「想像もつかないこと/상상치도 못한 일」
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