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インディ・アニフェスト2018受賞作発表&審査評

インディ・アニフェスト2018
2018年9月13日(木)~18日(火)

本選審査委員はヨン・サンホ(『新感染ファイナル・エクスプレス』)、ユ・ジョンジュ(韓国アニメーション産業協会会長他)、ハン・ビョンア(『ミセス・ロマンス』)、Waltraud Grausgruber(オーストリア・ウィーンTricky Women Festivalフェスティバルディレクター)、Kirsten Lepore(アメリカのストップモーション作家)の計5人。

*日本語タイトルは仮題です。花コリ2019では変わる可能性があります。

●一般コンペ部門/学生部門本選審査評●

まず、私たち審査員は、インディ・アニフェスト2018を通して接した多くの新人、アニメーション作家の作品を鑑賞し、とても幸せな時間を過ごしました。そんな幸せな時間を私たちにプレゼントしてくれた多くのアニメーション作家たちに感謝します。
新しい作家の大胆さと自信、そして既成作家の老練と粘り強さが作品を通して、私たち審査員に熱く伝えられました。私たちは、作品が持っているメッセージと形式美が与える感動、そして大衆の両方が楽しめる普遍性を中心に審査を行いました。私たち審査員が愛した作品の数が、私達が表彰することができる賞の数を圧倒したことを告白します。
私たちが賞を与えるために選んだ作品は、限られていますが、インディ・アニフェスト2018で上映した全てのアニメーション作家に、心より熱い応援を送ります。
(本選審査委員を代表してヨン・サンホ監督より)

■大賞”インディの星”

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腋毛少女キム・ブンオ / 겨털소녀김붕어 / The Armpit Hair Girl
チョン・ダヒ、クォン・ヨンソ 정다히, 권영서 JEONG Dahee, KWON Youngseo
┃2017┃0:06:32┃HD┃Color┃2D┃Korea
14歳の少女キム・ブンオはプールの授業を受けた後、学校のシャワーで脇から毛が生えていることを発見する。急速に育つ腋毛を、片思いの同じクラスの男の子(スヒョク)に見つかり、ハサミで切ろうとする。しかし、一つの生命体のように行動する腋毛は簡単に切り捨てられない……。
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共同監督のチョン・ダヒ監督、クォン・ヨンソ監督、授与者は前回の大賞『Here Winter』のイ・ギュテ監督

成年を迎える話は、優れたユーモアと感情を見せ、審査員のすべての愛を受けました。明確で簡潔なプロットに仕上がりも立派な作品であるだけでなく、今まで見たことのない方法で自分の体を肯定するメッセージも良かったです。恥ずかしくて恥部になるものが主人公の超能力に変わることは予期せぬ反転と非常にクールな不条理をつくりあげていました。(Kirsten Lepore)

■ 一般部門優秀賞

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地獄門 / 지옥문 / Hell Gate
キム・イルヒョン 김일현 KIM Ilhyun
┃2018┃0:09:47┃HD┃B/W┃Drawing, Cut-Outs, Rotoscoping 2D, 3D┃Korea
突然、息が詰まって死んだ後、あの世に行ったドンフィ。審判官は「人を殺したので、地獄に行かなければならない」と言う。ドンフィはたらい回しにされ、自分の無実を主張するが、証明に必要な書類があまりにも多い。

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観客審査団賞と一般部門優秀賞をダブル受賞し、2回もステージに上がることになり、ダイエットしてくれば良かったというキム・イルヒョン監督

私たち皆が一度は想像してみたり、何度も取り上げられた「地獄」という素材を、個性的な映像、テキストでレベル高く解放しました。また、主人公が体験する矛盾した状況と葛藤は短いランニングタイムの中にドラマを作り上げました。形式美としっかりしたストーリーの絶妙な組み合わせに感嘆しました。(ユ・ジョンジュ)

*花コリ2010『88万ウォン』上映

■学生部門優秀賞

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Sweet Sweat / 甘い汗 / 단 땀
キム・ジョンヒョン 김정현 KIM Junghyun┃2018┃0:06:04┃HD┃Color┃Drawing┃Korea
子供は母親が自分に与える愛が父親への愛と異なることを知る。好奇心半分、怖さ半分、子供は自分なりの対応策を探す。

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この不埒な作品には、質感と官能の饗宴が繰り広げられます。最初の瞬間から、この小さくて言葉のない宇宙での特別な緊張感を感じることができます。高度象徴的な視覚言語は多層的な意味を暴いています。ビスケットは性的象徴であることが明らかになり、観客はエロティックな欲望の探索に参加します。この作品は、親の性生活を知った子供の好奇心をつかみます。この優れた作品の力は、画像との物語、そしてサウンドの素晴らしい統合にあり、最終的には強力な結末で頂点を奏でます。(Waltraud Grausgruber)

■審査委員特別賞

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踊るカエル / 춤추는 개구리 / Dancing Frog
キム・ジンマン 김진만 KIM Jinman┃2018┃0:10:20┃HD┃Color┃Puppet┃Korea
全てのものは、つながっている。

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観客賞と審査委員特別賞をダブル受賞して、とまどうキム・ジンマン監督。

まったく見たことのないスタイル、思い浮かばないシーンは、それ自体で強烈なエネルギーで迫ってきます。一度も行ったことがない見知らぬ道をわざわざ通る監督。この監督の独特の味と安定した冒険は、韓国インディーズ・アニメーション界の奥地探索を見せてくれます。さらに、次の探索地がどんな所になるのか、すでに期待されます。(ハン・ビョンア)

*花コリ2013東京ゲスト『Noodle Fish/でこぼこ魚』上映


■デビュー賞

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妖怪進撃図 / 요괴진격도 / Monster Picture
パク・セホン 박세홍 PARK Sehong┃2018┃0:07:13┃HD┃Color┃Puppet┃Korea
「妖怪進撃図」は掛け軸の封印から解放された妖怪と、過去の試験にいつも落ちて、出世と栄華だけを追っていた朝鮮時代のソンビの話で、日常の平凡で小さな幸せを逃し生きてきたことが後になって分かるという内容を盛り込んでいる。

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パク・セホン監督と海外ゲストのKirsten Lepore監督

この作品は、多くの点で、本当に目立ち、審査員はこの作品についてたくさん話しました。この作品は、挟撃映画を転覆し、独特のユーモアで沈黙をぶち壊し、転換が起こるたびに、観客を推測させます。コミカルな瞬間が多かったが、人形や小物のものすごい腕前に感銘しました。よって、私たちは、この作品の独創性がデビュー賞に適していると感じました。(Kirsten Lepore)

■音楽サウンド部門特別賞

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YOUTOPIA / ユートピア / 유토피아
アン・ガヒョン 안가현 AHN Gahyeon┃2017┃0:04:39┃HD┃Color┃2D┃Korea
家族を守りたかった娘と娘を守りたかった父、彼らは2人を苦しめる世界から離れ、彼らだけのユートピアへと旅立つ。

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アン・ガヒョン監督と授与者のヨン・サンホ監督

今回の音楽サウンド賞に選ばれた作品は、限られたフレームの中の演出を音楽や効果音を使用して巧妙に演出した作品です。この作品の音楽は、清潔な画面の演出と歩幅を合わせながらも、観客の感情を最大値まで引き上げることを達成しました。これにより、新しい形式美のアニメ―ション作品が誕生しました。


■KIAFA特別賞

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少女へ / 소녀에게 / For Her
キム・ジュンギ 김준기 KIM Junki┃2017┃0:13:55┃HD┃Color┃2D, 3D┃Korea
第二次世界大戦に参戦した日本軍の祖父が、中国での虐殺と朝鮮人慰安婦の存在について証言する。

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キム・ジュンギ監督と元韓国インディペンデント・アニメーション協会会長のナ・ギヨン氏。

まずインディ・アニフェスト国内本選コンペティション作品の中からKIAFA特別賞を選定することができる機会を与えられたことに感謝いたします。
作品を選定するのに、重要な基準になり得る賞の意味と価値についての意見を交わし、決めたのは、協会が目指してきたインディーズ・アニメーション創作への情熱を継続的に実践してきた作品を支持し、奨励することに、意味をおこうということで同意し、対象作を推薦しました。
創作者が遭遇した現実をどのように作品に投影するかは、創作者の世界観を測る尺度だと思います。他にも偉大な作品が多かったが、この作品を選び、過去は、単純に元に戻すことができない過ぎ去った恥辱の記憶ではなく、私たちの現在のであり、将来の現実の問題として認識して、必ず解決となるよう切に望む創作者の純粋な信念と闘志がなければ制作することができない作品だと審査員全員が同意し敬意を表しました。
この作品は、隣接した日韓両国が、長い間引きずっている敏感でチクチクした案件で、侵略者の反人倫的蛮行についての真正性ある公式的解決のために、集団や個人の感情の爆発ではなく、客観的、歴史考証と生存者の証言をもとに再構成したドキュメンタリー的な性格のアニメタリー[animentary]として、私たちを70年前の歴史的瞬間に生々しく導き、暗闇の中でむごたらしく悔しいシーンを経験することになります。
その反省と証言が宙をさまようことなく、当時の少女たちから直接送信され、多くの人々の良心を動かし、心から解決され解き放たれることを希望し、特に3部作の最後の作品として、これまでの闘志と情熱に捧げるKIAFAのオマージュでもあります。(ナ・ギヨン)

*花コリ2013『少女の物語』、花コリ2016『環』上映

■観客賞”祭りの星”
『踊るカエル / 춤추는 개구리 / Dancing Frog』
キム・ジンマン 김진만 KIM Jinman┃2018┃0:10:20┃HD┃Color┃Puppet┃Korea

●アジアコンペ部門本選審査評●

アニメーションは楽しくもあり、強力なストーリーテリングの媒体です。お互いが世界を見る視点を見せる方法です。集合的な空間で目撃する観客は可能性の世界に皆で出会うことになります。インディ・アニフェストは、私たちの時代の重要な課題に光を当て挑戦する映画祭です。今年は光栄にも芸術的な抽象、優れた技術、抵抗と回復の感動的な話を見ました。作品ごとに洞察力を見ました。作品ごとに創作の力と勇気を見ました。受賞作をただ2作のみ選定するのがとても難しかったです。創作者とアニメーターの方々が映画祭期間受けた声援から力を得ることを願います。アニメーション芸術を大切にする人たちの温かい見守りを受け、その証人になることは信じられないほど楽しかったです。情熱を見せていただき、貢献された一人一人に感謝します。
キム・サンファ(釜山子ども青少年映画祭実行委員長他)、ハン・ジウォン(『Clearer Than You Think』)、Shaista Latif(アーティスト、アフガニスタン・カナディアン『The Breadwinner』)
代表してShaista Latif。

■アジアコンペティション部門 大賞

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海まで5分 / Five Minutes to Sea
ナタリア・ミルゾヤン Natalia MIRZOYAN┃2018┃0:07:20┃HD┃Color┃Drawing┃Russia
母が娘に、また泳ぐなら5分間休めと言う。少女にとって5分は永遠のように感じられる。

それぞれの方法で海を楽しむ人々とママの手を離れて、より遊びたい子どもの心を、明るく爽快な余白の中で、軽快な表現と魅力的なシーン転換に込められた作品です。
再び海で遊ぶために待たなければならない子どもの心を奇抜に解いたシーンをたどり、魔法のように永遠に増える時間の中を走り回っている中、軽快な気分に終始、笑顔になりました。
ついに念願の海に子どもの心で一緒に飛び込んでいくと、海の真ん中に立っている二人の老人へと作品の視線が移動していくのだが、驚いたのは、まさにその瞬間、軽く輝く毎日の時間を表現し積み重ねてきた監督の愉快ないたずらのようだった表現が「時間」についてのひたすら軽いだけではない視線として魅力的に現れる経験でした。
私たちを通り過ぎる一分一秒を永遠のように長く感じたが、いつの間にか、年取ったお互いを見つめ「いつの間にこんなに時間が早く過ぎたのだろうか?」と嘆くように、永遠のように長いが、いつの間にか矢のように流れてしまうしらじらしい時間の主観性を可愛らしく表現した洞察が、作品の中に表現されたビーチのように光り輝いていました。(ハン・ジウォン)

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受賞感想をビデオメッセージで送ってくれたロシアのナタリア・ミルゾヤン監督

■アジア部門 審査委員特別賞

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寒露 / A Fly in the Restaurant
チェン・シー、アン・シュー  Xi CHEN, Xu AN
┃2017┃0:06:20┃HD┃Color┃Cut-outs, 2D┃China
中国のレストラン、客が食事の最中、従業員が、ハエを叩こうと頑張る。

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私たちはいつも、新たに懸念する。日常のすべての事で、そうしようとし努める。
社会システムでも、創作でも新たに懸念しているのは、よりよい世界に向けた夢と努力を増すフィルムメーカーとしてのコミットメントではないだろうか。そして疎外と抑圧のあるところに視線を置き深く考え、主張をアニメーション言語で行う。
空の下、新しいものはないと思った。
過去に、つなぎ合わせた影絵劇、皮影戏が文化史、社会的信念、言い伝えや地域の習慣などの情報を伝えて共有し喜びを与えていた、この作品は、アニメーションが持つ利点を通して、今、私たちの姿を深く覗かせる、ずば抜けた作品である。
意図したなかったその伝統は遺伝されてよみがえり、画面構成と赤の色ひとつで象徴された想像は、はっきりした自己主張と何ら変わりはない。
慣習のように見慣れた時計回りに回らず、反時計周りで、内側の複数の人物や小道具に込めた話は紐解くたびに満ち溢れ、みなぎっていた。最後の3周目。一匹のハエを捕まえるために、ありったけの力でとうとうハエを取ったように見えるが、落ちたのは 「不」だ。
この時、外の景色だけ時計回りに動く。まるで正しい方向を保持する市民を有利だとする自然な道理の利民を希望するように。(キム・サンファ)

*花コリ2016『11色の平和』リレーアニメーションに参加、上映。

■アジア部門観客賞

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マイリトルゴート/ 나의 어린 양 / My Little Goat
見里朝希 Tomoki MISATO┃2018┃0:10:13┃HD┃Color┃Puppet┃Japan
オオカミに食べられてしまった子ヤギ達を胃袋から助け出すお母さんヤギ。しかし、長男のトルクだけが見つからない。

映画祭に参加されましたが、一足先に帰られた見里監督はビデオメッセージで受賞の感想と映画祭の感想を送ってくれました。
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*花コリ2017『あたしだけをみて』もアジア部門観客賞を受賞

■観客審査団賞
『地獄門 / 지옥문 / Hell Gate』
キム・イルヒョン 김일현 KIM Ilhyun
┃2018┃0:09:47┃HD┃B/W┃Drawing, Cut-Outs, Rotoscoping 2D, 3D┃Korea

観客審査員は、今回のインディ・アニフェスト2018を通して出会ったすべての作品に愛情のこもっ応援を送ります。選定過程が容易ではなかったが、各個性ある作品の中で、多くの視聴者に喜びを与えることができるユニークな想像力と視覚的に楽しい、表現などを基準に、慎重に意見を集めて決定しました。
地獄と変わらない社会の重いメッセージを特有の個性とユーモラスなユーモアで紐解いた点が印象深かった。テーマは簡単明瞭だったが、深いながらも深い価値観を表わした部分で観客の視線をひいたと思います。キャラクターたちがリレー形式で導く叙事が韻を作り、キャラクターたちのコントラストを際立たせました。また歪む動きを見て、アニメーションというパラメータを眺める監督の自由奔放な視線が感じられました。何よりもインディ・アニフェストで出会いたい視覚的楽しみに観客と詰まらずにコミュニケーションするという点で、苦心の末に選ばれました。
監督の情熱が感じられる作品に感謝し、私たち観客審査団の真心が伝えられることを願います。(観客審査団)

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左から観客審査団賞と一般部門優秀賞をダブル受賞した『地獄門』キム・イルヒョン監督、デビュー賞『妖怪進撃図』パク・セホン監督、大賞『腋毛少女キム・ブンオ』クォン・ヨンソ監督、チョン・ダヒ監督、
アジア部門審査委員特別賞受賞『寒露』チェン・シー監督の息子さん、チェン・シー監督、
前列:観客賞と審査委員特別賞を受賞した『踊るカエル』キム・ジンマン監督、学生部門優秀賞を受賞した『Sweet Sweat』キム・ジョンヒョン監督。

皆さん、受賞、おめでとうございました!
受賞作の上映は、日本の皆さんは、花コリ2019までお待ちください!
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