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ピクシレーション作品『理髪店/バーバーズ・カット』エディズ・アナビ(トルコ)インタビュー

『理髪店/バーバーズ・カット』エディズ・アナビ監督インタビュー
(インディ・アニフェスト2017公式サイトより)

D07_BarbersCut.jpg
『理髪店 / Barber's Cut』
エディズ・アナビ Ediz ANAVI / 2017 / 02:24 / Pixilation / トルコ
男が理髪店に髪を切りに行き、不思議な体験をする。
特別な装置と奇抜な発毛テクニックで、彼はさまざまな姿に変化する。

アジアプログラムで上映★


質問者:こんにちは、まず監督から簡単な自己紹介をお願いします。

エディズ・アナビ(以下エディズ):こんにちは。ボクは『理髪店』の監督です。トルコのイスタンブールから来ました。4年前に学部を卒業し、1年ほどアメリカにいてプロダクション会社に入社しました。元々はアニメーションじゃなくて、エンジニアリングの会社で仕事をしていました。それから脚本家として実写映画の方でやっていたんですけど、監督としては『理髪店』が初めての作品になります。

質問者:韓国のインディ・アニフェストに招待された感想は?

エディズ:インディ・アニフェストは、僕にとっても事実上、初めて自分の作品が受け入れられた映画祭です。ここに来る前にモントリオールのストップモーション映画祭に行って来たんですが、アジアの方に来たのは初めてです。僕の作品はアジア部門で上映されたんですが、その過程で、映画祭の運営方式に、いろいろ感心しました。

質問者:では作品についての話を。『理髪店』はとっても愉快な作品でしたが、作品を作るきっかけは?

エディズ:一番最初の理由は「面白さ」のために。僕が1ヵ月に3回、美容室に行くたびに「こないだと同じように切ってくれ」と頼み、新しいスタイルを挑戦しようとしなくなりました。その度に美容師が「今回はお願いだから新しいスタイルをやってみてよ」と焚き付けるのですが、それで、「そうだな、じゃあ今度は面白い方法で、一度切ってみようか」と思い、作品を作ることになりました。

質問者:ストップモーションで制作されましたが、どういう風にして作ったのですか?

エディズ:トルコではストップモーションというジャンルは、あまりなくて。だからいろいろ新しい挑戦が必要でした。最初からスケッチとレイアウト等でたくさん計画を立て、それらのスケッチと構想によって、制作のためのスタッフをまとめることができました。作品に使われたヒゲは自分のヒゲだったので、全ての撮影は逆に撮らなきゃいけないし、撮影場所も実際の美容室だったので、週末にだけ36時間ほどで撮影してしまわなければならなかったです。また、直接、僕が演技も監督もしなきゃいけなくて。

質問者:チームについて少し話していただけますか?

エディズ:事実上、監督という立ち位置は、チームメンバーのマネージングが必要です。僕はチームを構成するときに、最初に情熱を重要視します。次に、アイデアを他のチームメンバーと共有するための努力。その次は、そうやって集まったアイデアをアピールすることができる能力です。僕たちのチームの誰もがボランティア活動をしたと言ってもいいくらい献身的でした。それから僕は映画界で仕事をしたことがない人と作業することも重要だと考えています。

質問者:『理髪店』の一番の大きな魅力は、やはり、演出方法だと思いますが。

エディズ:たくさん考えてみたけれど、結局、自分の作品の魅力は「もしも?」にあったと思います。「もしも舌が頭をはぎ取ったら?」「すんごく小さなドライヤーでヒゲを乾かしたら?」というような想像が、ユーモラスに具現化したのを見て、お客さんは自身の中にある童心を感じることになるからでしょう。

質問者:私が個人的に感じた『理髪店』の魅力は、ストップモーションアニメーションでも実際物に近いという点でした。監督のSNSを見たんですが、投稿している写真がとても感覚的なものでした。そういった写真は『理髪店』に影響を与えていますか?

エディズ:ストップモーションは、自分を表現するツールとして使いました。特有の、アナログ的でありながら、コンピュータグラフィックスを使用していないリアリティーが、自分を表現するのに適していると思いました。SNSの写真の場合、世界を別の視点で見ようと努力します。それで少し違うツールを使う試みでもあるんです。そういった繋ぎを通して、自分が「言おうとすること」が表れるんだと思います。

質問者:題名「Barber's Cut(原題)」をつけるのに難しかった点は?

エディズ:「Barber's Cut(原題)」という題名を聞いて、どう感じますか?「カッティング」の感じが強いと思うけれど、映画では、「監督版」を意味する時、「ディレクターズ カット」という単語を使うので、そこからつけました。「ディレクターズ カット」が監督の視線を意味するなら「Barber's Cut」は、理髪師の視点を意味します。まるでフィルムをカットするようにヒゲを切るでしょ。

質問者:次回作について教えてください。

エディズ:はい、次回作のためのスケッチや撮影に使う小物も、ある程度は作りました。今度のお話は靴を人に置き換えて作った作品です。バンパーカー(遊園地などでぶつけ合う小型電気自動車)の形をしている靴です。靴は良い素材だと思って。靴のかかとがどれだけ擦り切れているか、その形状が社会的な階級や人の個性を示していると思うので。バンパーカーの形の靴は、オフィスでのレースをすることになります。しかし、バンパーカーは、任意の到着地に向かって走るのではなく、互いに追いかけて狙う特性を持っているでしょう。オフィスで、キリなく繰り返されるレースが、結局は会社というシステムに置き換えた時に生じる隠喩だということを見せたいです。大きな構想が終わり、今はディテールを構想しています。この作品は、身近なトピックに、僕のメッセージを自由にプレゼンテーションするような感じにしようと思っています。結局、芸術は、説明の方法だから。

質問者:今日はありがとうございました。最後に観客に一言。

エディズ:ありがとうございました。次の作品も期待していてください、たくさんの方に観ていただければと思います。

映画祭では、自分の作品だとすぐに分かるように、わざわざヒゲを伸ばして来韓したとのこと。



エディズ・アナビ Ediz Anavi
トルコ、イスタンブール生まれ。大学で工業工学を学ぶ中、広告会社で2年間働き、複数のプロジェクトを制作。卒業後、クリエイティブプロダクション会社Pomusに入社。最初のショートフィルム『理髪店/Barber's Cut』は、ストップモーションアニメーションである。コマーシャル等でさまざまなストップモーションテクニックを使って活躍中。
http://www.edizanavi.com/
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