インディ・アニフェスト2011受賞作審査評

花コリ親元「インディ・アニフェスト2011」の受賞作品も全て花コリ2012で上映されます。
ここでは「インディ・アニフェスト2011」の各受賞作品の審査評をご紹介します。
審査評は受賞作とともに、映画祭閉幕式で行われる授賞式で、各本選審査委員から発表されました。
閉幕式の司会は『City』のキム・ヨングン、キム・イェヨン監督。
キム・ヨングン監督はタキシードにちょび髭(落ちそうなのを抑えながら:笑)、キム・イェヨン監督がチマチョゴリを着て。

Indie2011p02

一般部門の審査評はゲストでもあり、本選審査委員でもあった水江未来氏が作成しました。
一般部門の審査評が読み進められるに従って、キム・イェヨン監督が半信半疑の表情から喜びの表情に変わっていく様を皆様に動画で見せてあげたかったです(笑)
ちなみに前日に、審査結果を知りながら、キム・ヨングン、キム・イェヨン監督のスタジオYOGを訪問していた水江さんは、結果を早く伝えてあげたくて仕方なかったことでしょう(笑)
スタジオYOG訪問記はまた後ほど。お楽しみに!

インディ・アニフェスト2011受賞作審査評


本選審査総評
インディ・アニフェストは韓国インディーズアニメーションの現在を見せてくれる唯一の映画祭です。一年間国内で発表された短編アニメーションを全体的に眺められる貴重な機会でもあります。 国内の劣悪な制作環境の中でも根気強く、そして情熱的に制作活動をする作家たちがいるおかげで、今年も立派な作品を楽しむことができました。
今年本選に上がった一般部門19作と学生部門22作の作品、皆、形式的にも内容的にもとても印象的でした。去年に引き続き、今年も話の展開の試行錯誤が垣間見られ、個人と社会に対する省察が深くなったことが感じられました。特に学生部門では、技術的完成度が高くなり、主題を愉快に解こうとする苦悶が垣間見えて良かったです。ただ短編アニメーションで期待される形式的な実験が少なく、大きなフレームに似合うストーリーを小さなところに盛っているために、話の伝達力の劣る点が少し残念でした。

審査委員たちは、独創性のある形式と主題を用い、短編の特性をよく生かしたか、主題に対する真摯な省察と観客との共感を導き出したか、ということを重点的に考慮して5作を選定しました。受賞作の5作を選り分けるには審査委員、皆、意見が似ていましたが、その中で大賞を選ぶ事は容易ではありませんでした。結局、既存の主流な流れに、ややもすると見逃してしまう価値を取り戻す意味で、大賞作が選ばれました。

受賞者皆さんに、心よりお祝い申し上げ、出品してくださった皆さんにもう一度感謝いたします。 今回の受賞をきっかけに、もっと良い作品が作られたらと思います。

本選審査委員長 キム・ジンマン



<大賞>

ムン・ヒョンイル「男は泣かなかった」 花コリ2012 Aプロで上映
남자는 울지 않았다/The Man Did Not Cry
2011/8:46/Drawing, 2D Computer
a8_the_man_did_not_cry

2011年第7回インディ・アニフェスト大賞作品です。運命、生と死、笑いと可憐さ、そして観客各々の他の経験が淡々としながらも透きのない展開の末、抑圧された感情をくぐり抜け、1ヶ所で共感できるようになっている良い話です。そしてこの作品はアニメーション作品です。良いアニメーション作品です。監督の次の作品をスクリーンで見られたら嬉しいです。大賞作はムン・ヒョンイル監督の『男は泣かなかった』です。(ウォン・ジョンシク)

Indie2011p03



<一般部門優秀賞>

キム・ヨングン、キム・イェヨン「City」花コリ2012 Bプロで上映
도시/City
2010/6:28/2D Computer, 3D Computer
b9_city

日常の繰り返しの中で、自分の存在が世界から取り残されたような孤独を覚えることがあります。しかし、人と人の間にある様々な物体を取り除いていくと、私たちの姿は段々見えてきます。そして、私たち一人一人は、世界という身体を構成するひとつの細胞なのだと気がつくのです。都市で生活する人々の姿を俯瞰で描いたこの作品は、人間の存在について静かに教えてくれます。(水江未来)



<学生部門優秀賞>

キム・ドヨン「6月の山」 花コリ2012 Cプロで上映
6월의 산/Mountain of June
2010/7:26/Drawing
c5_mountain_of_june

子ども達が眺める自然と世の中は神秘的で美しいです。
しかし、私たち人間は成長しながら、いつからか多くの偏見と先入観を持って世の中を眺めるようになります。
『6月の山』は、純粋な子どもの視線を清く、軽快に盛り込み編み出したようです。
監督の清く純粋な視線に拍手を送ります。(イ・ギョンホ)


<審査委員特別賞>

パク・ジヨン「ラクダたち」 花コリ2012 Bプロで上映
낙타들/Camels
2011/10:30/2D Computer
b7_camels

この作品は形式的にも、内容的にも短所を見つけにくい作品です。象徴的イメージと隠喩的表現が上手く扱われ、奇妙な中でも観客の心を打つ力があります。この作品を審査委員特別賞として選定したところには、作品自らの評価だけではなく、粘り強く自分だけの言語で、完成度ある作品をつくり続けている監督に与える意味もあります。今後とも監督の新しい作品を期待しています。(キム・ジンマン)


<KIAFA特別賞>

パク・ヨンジェ「誰もが」 花コリ2012 Aプロで上映
아무도 아무것도/Everything Goes
2011/14:59/2D Computer, Cut-outs, 実写撮影, 合成
a6_everything_goes

自我と世界の間の苦闘に関する、根気強い真摯な主題意識という側面においても、独自のスタイルで観念を視覚化する能力の堅さという面でも、おそらく『誰もが』のパク・ヨンジェ監督が創り出すアニメーションの世界は、(過去に彼が発表して来た一連の作品を含み)韓国インディーズアニメーションが獲得することができる、まさにそれほど拡張され、豊かになった表現力を見せ、印象的な作家的個性と同時に、一つの収穫だと思います。よってこの賞を与えます。(ユン・ジェウ)


<スペシャルメンション>

ユン・イグォン「ハトは飛ばない」 花コリ2012 Bプロで上映
비둘기는 날지 않는다/Doves Do Not Fly
2011/18:10/2D Computer
b3_doves_do_not_fly

審査委員たちは本賞受賞作以外の一作品を特別に言及しようとします。新しい環境に挑戦し、夢を話すという、陳腐になりがちな声の中で、個人の希望や社会の批判で対応する以前に、ありのままの漠然さを隠喩的設定とユーモアを通じて、まじめに解いた作品です。
監督の悩みと情緒が、飾らず現われるのと同時に、劇中キャラクターのすぐれた生存能力以上に上手なアニメーティングが引き立った作品でした。監督がこれから描き出す、また他の現在に対する深い関心と期待を持ってユン・イグォン監督の『ハトは飛ばない』を特別に言及します。(ウォン・ジョンシク)


<観客賞>

ファンボ・セビョル「VIEWPOINT」 花コリ2012 Bプロで上映
관점/VIEWPOINT
2011/7:00/Drawing, 3D Computer, Rotoscope
b6_viewpoint

観客賞は、映画祭期間中各プログラムの上映終了後に観客が1人1票を投票します。
そして観客賞の発表は、その場の客席から抽選で選ばれたお客さんが前に出てきて読み上げました。



Indie2011p01
映画祭受賞者
みんな足を組んでるのは、イェヨン氏が監督っぽく足を組んで記念撮影しましょー
と言ったから(笑)
左から
一般優秀賞「City」キム・ヨングン、キム・イェヨン監督
大賞「男は泣かなかった」ムン・ヒョンイル監督
学生優秀賞「6月の山」キム・ドヨン監督
審査委員特別賞「ラクダたち」オタワに行ってるパク・ジヨン監督の代わりに「ウルフ・ダディ」のチャン・ヒョンユン監督
KIAFA特別賞「誰もが」パク・ヨンジェ監督
観客賞「VIEWPOINT」ファンボ・セビョル監督
スペシャルメンション「ハトは飛ばない」ユン・イクォン監督
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント