『私はフランス語ができません』アン・ソジョン監督インタビュー

[3会場共通]花コリ2017+アジアで上映される作品紹介
短編プログラム2で上映。
Indie-AniFest2016 webdailyより

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「私はフランス語ができません/나는 프랑스어를 못해요/I Don't Speak French」
アン・ソジョン 안소정/2016/04:12/ドローイング、2D
フランスに住む韓国人の女の子は、フランス語を自由に駆使して、
平凡な日常生活を送っている。だがある日、あるフランス人の悪気のない一言に、主人公は凍りつき、日常が崩壊する。

Director's note
西洋で東洋人が生きていくことは、いくら現地の文化と言語に適応しても、現地人にとって自分は「異邦人」に過ぎないと、果てしなく自覚することの連続だ。道を尋ねる時でさえ「この異邦人」がフランス語ができるのかを確認する現地人と、そのシンプルな質問が引き起こす無限大の乖離感を、短いアニメーションに込めた。


Q.もともとアニメーションを作っていたのか?「私はフランス語ができません」は他のコンペ作品とはかなり違った雰囲気を持っている。
A.私は元々、美術専攻でした。アニメーション制作は今回のが初めてです。
私は元々、平面のドローイング制作をしていました。もちろん生計活動のために、いろいろな媒体で様々な制作をしてきましたが、基本的には静的な絵を描く人間でした。アニメーション制作は私にはかなりの挑戦でした。辛うじて完成したという感じです。自分にはアニメーションが合ってないんじゃないかと何度も思ったし、映画祭に出品するのも躊躇しました。何日か前までも「アニメーション制作はこれで最後だろうな」と思っていました。

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Q.外国生活をする外国人が感じる感情を質感が感じられるように表現していた。実際の経験を土台に構成したのか?
A.そうです。フランスで美術の勉強をしました。私の主人公に投げかけた質問「あなたはフランス語を話せますか?」というのは、私がそこに滞在していた時に聞いた言葉です。何の不便もなく日常を営んでいても、そんな言葉を聞くと、ふと、自分が異邦人だと気づかされます。うまく馴染んでいると自己催眠をかけていたのに、突然、それが壊れるのです。異質感と失望感がやってきて。

Q.その経験を絵ではなく、アニメーションとして表現したきっかけは?
A.韓仏修好130周年を迎え、大使館で小さな展示会が企画されました。韓国からフランスへ留学した学生達を探し、作品を展示する機会を与えるものでした。遠くにいるから、送るのに楽な絵の形として、つくってみようと思いました。そうやって作り始めたのですが、思ったより難しかったです。基本的に学んだことがない作業だから、独学でやっていかなければならなくて。途方に暮れた瞬間でしたね。企画だけで6ヵ月くらいかかったと思います。そうやって作品を完成し、5月に展示をしました。

Q.偶然、今回の作品を制作することになったとのことだが、これからもアニメーションを作る考えはあるか?
A.実のところ、もうアニメーションをすることはないだろうと思っていました。でもインディ・アニフェストに来てからは考えが変わりました。私の作品を劇場で座って観るということが、こんなに大きな共鳴を与えるとは思いませんでした。多くの人が皆で一緒に自分の作品を観てくれるという事実が不思議で、うれしかったです。絵を展示する時は1人ずつ、サッと観て通り過ぎるじゃないですか。多くの人が同時に、私の作品を観るということが別の感じに思いました。それに他の監督のコンペ作品にも大きな刺激を受けました。私の作品のすぐ後に上映された『空き部屋』は特に記憶に残っています。今回は至極自伝的な作品を持ってきたけれど、次は『空き部屋』のように超現実的な作品、一層、吸引力の強い作品を披露したいです。どうせアニメーション制作を始めたのだから、きちんとやってみようという気持ちです。これからは音楽を積極的に活用するつもりです。ミュージシャンとコラボレーションしてもいいなぁと思っています。他の人の話を再構成して聞かせるつもりです。

Q.最後に、インディ・アニフェストに伝えたい言葉は?
A.新しい可能性を大きく広げていただいたので、ありがとうと言いたいです。私の作品のどのポイントが審査委員を動かしたのか、気になりますね、観客の方たちが私の作品から何か固有性を発見していただければいいですね。
それからスタッフの人たちを応援したいです。いつも親切で、綿密に仕事をすると同時に監督との緊密な疎通をしている感じがしました。少ない人員で映画祭を企画するということはどれだけ難しいことか、分かっているけれど、そういう状況でもプロ意識を持って情熱的に活動している姿が感動的でした。これが何かを「好きな」人達の力なんだなぁと今更のように気づきました。

映画祭では展示もされていました。
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