『風を切って』ホン・ジュンピョ監督Studio Roomer訪問記

『風を切って』ホン・ジュンピョ監督Studio Roomer訪問記
by KIAFAスタッフ(2013/12/11のKIAFA CAFEより)

韓国外大近くにあるStudio Roomerでは、花コリ2014 Aプロで上映の『風を切って』のホン・ジュンピョ監督を含む、キム・デホ氏、ユ・ダムン氏の3名の監督が制作しています。

Studio Roomer facebookページ

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作業するだけの空間ではない、Studio Roomerの個性が現れていますね。


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作業するホン・ジュンピョ監督

KIAFA: 聞き飽きている質問だと思いますが、なぜ 「スタジオルーマー(Studio Roomer)」なんですか?
ホン・ジュンピョ(以下ホン): 名前はかなり悩みました。‘どうすれば三人の色を全部盛りこめるか?’ルーマーという名前の意味は、辞書的には「下宿人」という意味で‘Room+er’です。あんまりその単語は格好良くないかもしれないけれど、僕たちの考えはちょっと違って。 下宿というのがダサいんじゃなくて、「若い」という意味の単語だと思います。今、若い人々は皆、下宿しているじゃないですか(韓国では地方から出てきた学生は、朝夕飯を作ってくれるおばちゃんが住み込みでいる、家具付きトイレバス共同の下宿部屋で生活しているのが一般的)。 若さを意味するその下宿で、新しい創意的なことをしてみよう、という考えでつけた名前です。
KIAFA: 「悪性ルーマー」という意味は全くなかったんですか?
キム・デホ(以下キム): どう思われてもかまわないですよ。最初は格好良いのを探してたけど、偶然この名前が出た時、みんな意外に気にいって。言いやすいし。最初は慣れなかったけれど、今は大好きです。なんだか家ができた感じ。

KIAFA: 元々お三方は、それぞれ個人制作なさってましたよね。どうしてこに集まってスタジオをかまえるようになったんですか?
ホン:去年、僕ら三人皆、卒業間近の学生(韓国芸術総合学校)でした。男が少なくて、その中で気が合って、趣向もよく合っていたし、それで自然に集まってたら「一度やってみようか?」 と思い。
KIAFA: ケンカとかしなかったんですか?
ホン:ケンカしないように最大限努力します。
KIAFA: ひとつの作品を一緒に作りますよね。 制作しながら意見がお互いにあわない時は、どうやって? 各自希望するスタイルがあるでしょう?
キム:はい、あるけど、始めからお互いにやりたいものをどう集めれば、うまく表現できるか、ということについてよく考えました。そうしているうちに、あるコンセプトやアートが出てきました。
ホン:実際、そんなに難しくはなくて、お互いに趣向がそんなに違わなかったから。お互いに違う部分が確かにあることはあるけど、合うところがあったから…。お互いに違う部分はちょっと譲歩したりして。
ユ・ダムン(以下ユ): それに『Map:Prologue』はどうせ統一できないから、そのまま自然にやる事にしたんです。
ホン:実は、これは今プロローグなので、本編があります。今、1話は企画が終わりました。各話ごとに変わり番こに監督をやるんです。1話はダムンが監督で、僕とデホがサポートをして…。その次にもし僕が監督をするなら、僕がやりたいことができる。来年頃に始めようと思ってます。

KIAFA: では3人の他のスタイルが、次のマップの話を制作する時に投映されるんですね?
キム:そうです。その時から本当に本人の個性に、他の人々がちょっと手助けを加える形式になるんです。
ホン:次の話の場合は、監督のダムンが最終決定権を持ちます。僕らが最大限譲歩しながらサポートして、もちろん意見は出せるけれども。実は今は僕らが会社を始めたばかりなので、マップという共同制作を始めるのに無理がありました。なぜならお金も稼がなきゃいけないし、運営もしなきゃいけないから…。ところが僕たちが根気強く一緒にやろうとするなら、仕事以外に‘楽しさ’も必要で、共同プロジェクトでマップという制作を始めたのだし…いつになっても、仕事と創作を平行していく考えです。

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●『Map:Prologue』
(2013.05/HD/color/0:03:30/2D Computer,3D Computer,Drawing)
ホン・ジュンピョ、キム・デホ、ユ・ダムン

KIAFA: スタジオルーマーでの3人の役割分担は、どうなっていますか?
キム:僕の場合は妨害。ハハハ冗談で…。しっかり決めたものはないです。こういう部分は○○が上手くて、この部分は○○が上手い。そういう時、各自みんな役に立ちます。
ユ: 一応、対外的に出て何かするのはジュンピョが全部やるけれど、他は一緒にやります。
ホン:僕らの目指す所は、三人各自が特化した能力がありシナジー(相互効果)が生まれるというのも良いけれど、基本的には‘N分の 1’という概念で、誰かが一人特化するよりは、皆で一緒になって、あれこれ上手くやる。それで後で大きな作品をするなり仕事をするなり、チームになった時、各自がどの位置でもうまくできる能力を持てるように…。

KIAFA: ホームページをみると「The Rock Diamond」という音楽をやる方々と一緒にやっていたみたいだけれど、来年も一緒にプロジェクトをするんですか?
ホン:はい、そうです。今、外注作業もその人達としているし。今マッププロジェクト以外に、他に準備しているものがあります。展示プロジェクトだけれど、まだ計画段階なので詳しくは言えないけれど…。
KIAFA: とても気になりますね!! 気になる方々のために簡単な説明だけでも? 宣伝を兼ねて…。
ホン:まだ初期段階だから話し合う余地が多くて。展示を基盤に、映像と音楽・空間が会ってシナジー効果を出す革新的な形態の作品です。まだ正確な題目はないけれど。仮題を付けるならば『Day Collection』…日常生活の中で思った希望や、そういった感じを音楽と映像で満たす、一応そこまで。
KIAFA: インタラクティブなモノは最近多いですよね。
ホン:ええ、観客参加…。
KIAFA: 場所は決まりましたか?
ホン:まだ、そこまで決めてません。デモ映像があるけれど、発展途中です。Rainy Dayと当ホームページの映像、これがDay Collectionの一部です。
KIAFA: とてもおもしろそうです! 次のプロジェクトに期待します。


●『Day Collection(仮)』プロジェクトのコンセプト映像の一部

RainyDay in Summer from Roomer on Vimeo.


RainyDay in Summer
2013 Summer Short Film
"Rainy Day"
3D Digital / 1'30" / Color / 1080p / 2013
Direct & All creation - Hong JunPyo

KIAFA: ルーマーでは出退勤時間は決まってるんですか?
ホン:決まってません。
KIAFA: じゃあ来たい時に来るんですか?
ホン:はい。
ユ: 家にいてもやることないので。
ホン:だからとても良いです。一緒に集まって作業する空間があるというのが。
KIAFA: じゃあ、このままここに暮らせば…。
ホン: げっ…。
ホン:寝るのは家が楽で、ここにベッドとか生活用品が入るとダラダラしちゃうし、美学的にきれいじゃないから…。
KIAFA: でも、たまに朝ベッドから出たくなくて、家にいたいって時はないですか?
ホン:そういう時は出なければいい。出勤時間が特にないから…。仕事部屋がベッドと近いと良くない。何でもないことかもしれないけれど、何故か外出用に服を着て座ってると、もっと仕事がよくできる。
キム:決定的な理由は、家にパソコンがないということ。
ユ: 家に何もないです。パソコンもTVもなくて…。
ホン:それに一人でいるより、一緒に集まって遊んでご飯も食べて、良いでしょう。
KIAFA: 遊ぶのも、ここで遊ぶんですか?
ホン:はい、邪魔する人もいないし。
KIAFA: 当然、出退勤時間があると思ったんですよ…。家にパソコンを置かなければ良い! 画期的な方法ですね。
キム:日が上れば来て、沈めば帰る。
KIAFA: では余暇の時間は別に…? ここで余暇も過ごすんですか?
ホン:はい、ここで過ごして、各々約束があれば特別仕事がない限りは出かけて。
KIAFA: 羨ましいですね。
ユ: 不便なこともあります。いつ遊べばいいか、分からないから。
ホン: ええ、短い期間でなければ約束できなくて。どういう仕事が来るか分からなくて。
ユ: そう、会社は帰れば大丈夫なのに…。
ホン:それで最悪な会社は‘家族みたいな雰囲気’の会社だと…。

KIAFA: もうちょっと作品の話を深くしてみましょう。 ホームページでみると『その子犬、その猫』という映画の制作もしてるようですが、どういう経緯で?

●『その子犬、その猫』
アイフォンで撮影された世界最小長編映画『その子犬、その猫』のアニメーションシークエンス
アニメーション制作:Studio Roomer

영화 '그 강아지 그 고양이' 애니메이션 시퀀스 from Roomer on Vimeo.


『その子犬、その猫』facebookページ

ユ: 僕に連絡が来ました。どこかで僕の作品を見たらしく連絡をくれて。
ホン:それが当スタジオで初めて引き受けた外注制作でした。それでとても意味がありました。 もうすぐ封切られます。
キム: 果してその場面が出るかどうか…。
ホン:出るよ~! 実はヒヤヒヤしてて、メジャーな作品だから、CGV インディーズ映画で作ってたのに、メジャーで劇場封切りすることになって、うちのアニメーション場面がカットされたりしないか…
キム: 僕らだけで、冗談で話してました。
KIAFA: では偶然連絡が来たんですね?
ユ:ホン:: はい。なので良い縁になりました。
ホン:その後『その子犬、その猫』が動物を素材にしているので、動物団体キャンペーン映像制作みたいな依頼も来たりしました。 でもその時、僕らは忙しすぎて他の監督を紹介しました。

KIAFA: 『その子犬、その猫』のシーケンス見れば、前の作品とトーンがかなり違うけれど、映画監督の方にトーンを合わせたんですか?
ホン:そうです。外注制作というのが元々そういうもので。 監督の思う感じがあるから、最大限合わせてあげなければならない。僕らができる多様な範囲内で、多くのスタイルを見せたくて。
KIAFA: 作業はどんなふうにしましたか…? ストーリーボードだけもらって他は、どの位、任されていたのか… ?
ホン:けっこう任されてましたよ。演出の場合は、ほとんど自由にやったし、スクリプトはあったけど、キャラクターのアートワークや演出は自由にやらせてもらいました。
キム:嫌だと言われたら、全部変えなくちゃいけなかったけど…。
ホン:幸いにも、たくさん受け入れてもらいました。


KIAFA: ホン・ジュンピョ監督に個人作品に対する質問です。監督はバイクが好きみたいですね。作品にほとんど出てる。
ホン: はい。僕の唯一の趣味です。事務所オープンのため保証金を用意しなきゃいけなくって売りました。惜しいことを…。タイヤがついているものは全て好きです。
KIAFA: バイクを毎回、素材で使いますね。『Deadline makes creative』『カービュレーター』等。最初にバイクをコンセプトとしてアイディアを構想するんですか?
ホン:そういう時もあるし、僕がただ好きで入れることもあります。趣味だから(バイクに)関わる話が多いです。そうやって出会う人々の間で起こることもあって。それで自然にそこに素材を求めるようになるようです。

●ホン・ジュンピョ監督の以前の作品
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『カービュレーター/The Carburetter』
(2008/miniDV/color/0:03:12/2D Computer,3D Computer)

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『Deadline makes creative』
(2010/DigiBeta/color/0:03:00/3D Computer)


KIAFA: 大好きでした。特に『Deadline makes creative』
ホン: ビハインドストーリーを言うと大学3年の時、学生会長も兼ねていてすごく忙しかったです。最初、欲深くて忙しすぎて、仕事に揉まれてたくさんダメになりました。だいたい10回位…。そうするうちに締め切り十日前に、「大変な事になった」と思って何をしようか悩んでいる最中に一週間で完成させた作品でした。その時、まさにその作品みたいな心情でした。
KIAFA: 結局は出て遊ぶんでしょ?
ホン:結末はお任せですよ~!
KIAFA: アニメーションのきっかけは?
ホン: 自然に? 嘘くさいけど…学生時代にマンガ好きになって、落書きみたいなことをずっとしてたら…。
KIAFA: マンガですか、コミックスみたいなの?
ホン: はい、落書きも好きで。ドラマチックなきっかけはなかったです。
KIAFA: 美大予備校に通ったんですか?
ホン:はい、入試の時。

●『風を切って』
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『風を切って/바람을 가르는/Across the Wind』
2012/6:30/ホン・ジュンピョ
大学を卒業したばかりの、漫画家志望の社会人一年生ホヨン、28歳。漠然とした未来への不安と恐れ、現実と理想との間のギャップに、さまよいとまどう日々を送る。

Director's note
主人公が直面する時間こそが「風が止まる時間」なのだと思う。すっきりしない、息が詰まるような心持ちさえ感じる時。さまよい混乱する感情、もどかしさ、閉塞感を、スクーター事故の場面の劇的なスローモーションを通じて、表現しようと思った。



KIAFA: 『風を切って』で気になることがあったんですが、主人公二人は同棲の関係?
ホン:ええ。そういう設定があったけど、たくさんカットしました。作品を一人で作業してると、長くなりすぎて。重要な設定がたくさん抜けたけど、元々は愛のケンカや、お互いに遠くなったりそんなシーンがたくさんあったけど、すべてカットしたんです。
KIAFA: 結末に対する意見がまちまちです。死んだんだ、想像だ…。
ホン:どう思いました??
KIAFA: 私は想像だと思いました。事故が起こるところだった…本当に死ぬ峠を越えた、そうしているうちに結局‘あ、帰ろう’と考えたんだと思います。
ホン:僕らも、事故を実際に起こしたのではなくて、飛ぶじゃないですか、スローモーションで…。
KIAFA: ええ。貧しい設定なのに、Macやマルボロ、ハイネケンとかと飛んで…。
ホン:貧乏じゃないですよ、悩みが多いだけ…。事故が起きて大騒ぎして、そういう苦しい感じと未来に対する悩み…それらが似ている感情ではないかと思って、つなげてみたんです。実際に事故が起こったわけではないです。
KIAFA: キャラクターの名前には、何か意図でも…?
ホン: ただ思い浮かんだ名前を適当に。

KIAFA: キム・デホ監督の作品を、まだ見たことがないです。
キム:僕が大学3年の時に作ったものと、今やっている作品以外には、ありません。 途中でやめたりしたし、考えが多くて彷徨もちょっとしたんです。違うこともちょっとやってみたくて。関心あるモノが多くて、学校でアニメーションを作るのが思ったより難しくて。僕が思うままに作って見せなければいけないのに…。マンガやイラストの方にハマってました。そうしていたらアニメーションとは少し遠くなって。幼い頃‘Akira’を見て衝撃を受けて、アニメーションというのを作って見たくて、この学校へ来ました。まだ完成した作品はないけれど。こんな迷いが肥になって今、熱心にやっています。今、後半の仕上げだけ残っているんだけど、とても嬉しくて目標どおり早く完成できたらと思います。

KIAFA: マンガはどうして放棄を…? なぜ進路を変えたんですか?
キム:元々美術をしている途中でマンガが好きでこうなったけれど、アニメーションというのが僕には大変だったし、うろうろするようになって。

KIAFA: アニメーションが‘稼げる職業’ではないでしょう。だから悩んだんですか?
キム:僕らは一応学生で…お金よりは、結果物や僕らが今現在していることにより熱狂してたから、学校に通う間は、そこに夢中になっていて。でも今はみんな卒業したし、お金も儲けながら制作することが、僕らの目標です。
KIAFA: 学校で卒業後、就職で進路を変える人々は多い?
キム:多いです。本人が目指すのが何かによって、進路が決定するようです。安定的なことが目標だったら僕らもそうしたんです。でも今は目指す部分が違うから、お互いに集まってこんな風にスタジオが誕生しました。これから一生懸命作品を作らなきゃ。まだ誰も分からないことだから、当たってみるんです、一旦。

ホン:アニメーションは「お腹がすく職業」だと言うけれど、その認識をちょっと変えてみたい欲があります。実際、アニメーションは儲かりません。お金を儲けるルートがよく分からなくて。まだ体系がつかめない。映画産業の場合、体系がつかめていて新しく飛び込んだ人々が、下から上に上がるのは難しい。でもアニメーションはアイディアがあって勝負の賭があったら、いくらでも高く上がることができるのです。少なくとも韓国社会ではね。そして思ったよりアニメーションを要する人々が多いのに、そういう人々さえ、それがアニメーションなのかよく分かっていない。だから僕たち次第ということ。さっき話した『Day Collection』の展示のアイディアみたいな場合も、明確にジャンルを区分するのが大変です。アニメーションは可愛くて子ども達の好きなキャラクターが出なければならない、という人々がいるから、その人々に知らせたいです。アニメーションというジャンルの中で、とても多様な試みができるということを。
KIAFA: インディーズ・アニメーションと言えば「本人がしたい制作をするモノ' と、多く考えられていますが?
ホン:認識の差のようです。僕らは、それをちょっと変えたいんだけど…。基本的にアニメーション、マンガ、そういうと評価が低くなるようです。僕らの国では、そこに、さらに「インディ、独立(インディペンデント)」という単語を付けると…。実は認識だけちょっと変わればいくらでもメジャーに近付くことができるんですよ。なるべくなら僕ら自体を指称する単語だけ変わりさえすれば、評価が変わることができることなのに。デザイン、メディアアート、モーショングラフィックこういう単語を書けばイメージが変わります。単価が上がるのです。俗っぽい言葉で、そういう認識を変えたいんです。

●『黒い羊/검은양』
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KIAFA: それでは今度はユ・ダムン監督に質問! 『黒い羊/검은양』をロトスコープで制作しましたね。
ユ: ロトスコープじゃなくて実体調査です。背景、人別に撮影して付けたんです。レタッチが少し入ったりしたけど…大学2年生の時、始めたものだけど、その時はちょっと新しい試みを考えていて、ちょっと描いてみようか、と思ってやったんだけど、むしろ時間かかっちゃって。

KIAFA: フィルターが映像全体に…?
ユ: ええ、背景、キャラクターに付けたり…クロマキー撮影したり…。
まったく同じ俳優をずっと撮影したり…過程は、そんなに格好良いものじゃなかったです。
KIAFA: 演技も自らやったとか?
ユ: ええ、主人公の男を。

KIAFA: アニメーションのきっかけは?
ユ:中学の時までは科学者が夢だったけれど、詳しく言うと初めは考古学者だったけど、昆虫学者に。その時も絵を描くのは好きで。幼い頃からたくさん描いてたけど、その時は後で絵を描くと思ったことは一度もなかったです。ただその時は科学者になりたかったから。とにかくそうするうちに中3の時、部活でアニメーションを作る活動が一つありました。その時やってみたら、面白かったんですよ。両親も、絵をよく描くからそっちの方にいってみなさいと勧めてくれて…。
ホン:家がいいとこなんだよね。
ユ: 違うよ。

KIAFA: 作品のタイトルが『黒い羊/검은양』の理由は?
ユ: 『黒い羊/검은양』という単語が実際にあるんですけど。社会学かなんかで見たと思うけど、今はよく覚えてないです。何か他人と違うと感じるとか、迫害を受けるような感じを表現しようと思いました。普通、羊はすべて白いでしょう。でも黒い羊は、他人から迫害を受けているとか自分自身も、ちょっと特別だと思う、主人公の状況をタイトルで表現したんです。
KIAFA: チャップリンの映画に初めて出たと思うけど…。
ユ: あ~。
KIAFA: 違うことを表現するために‘目’という素材を使った特別な理由は?
ユ: 実は夢で見た話なんだけど、初めは、ただ短編小説でした。ただ書いておいて、後で読んだらアニメーションで作っても良いと思って。小説では女が独白する形式だったけど、アニメーションは、そのまま見て感じられるようにしなきゃいけない。それが大変で、独白形式をたくさん使ったりしました。代わりに主題をもうちょっと明確にしなければと思ったんです。それで‘目’というビジュアル的な素材を使いました。実は深く考えるタイプじゃないので…。
KIAFA: とても衝撃的でした。残忍というより映像の中で見える痛みが実際に感じられるような…それで印象的でした。
ホン:僕も、そういうのやってみようかな?
キム:『黒い牛』とか。
ユ: 実はその作品に対する愛着はあまりないです。2007年作ったんですけど、随分前のことだから。実はちょっと中二病みたいな幼稚な感じも多くて、うじゃうじゃしたりして、今思うと。今見れば少し恥ずかしい。でも嫌いとかじゃなくて満足してない感じ。
KIAFA: ああいう少しダークな感じが好きみたいですね。
ユ: ええ、ちょっと好きです。そういうの。

●『釘を打つ男、釘を打たれる女』
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KIAFA: 『釘を打つ男、釘を打たれる女』というタイトルはどういう理由で?
ユ: タイトルは、内容がそのまま、釘を打つ男と釘を打たれる女が出るので。
KIAFA: 意味深いと思ったんですけど…。
ユ: ええ、僕はそんなに深く考えなかった。話を書く時は面白くて楽しい感じに書くんだけど…。
KIAFA: 普段も短編小説をたくさん書くんですか?
ユ: 以前は、たくさん書いていたけれど、今は特に書いてないです。

3人のそれぞれ異なる個性を持った監督たちと作品に対する話を交わしてみました。
現在個人制作と、スタジオルーマーとしての外注作業など、さまざまなことを一緒に進めています。
ルーマーの名前のように、この時代の若者達らしくフレッシュなアイディアと情熱を感じることができた時間でした。


KIAFA: 最後に「監督にとって○○とは?」の質問です!

KIAFA: ホン・ジュンピョ監督にとってバイクとは?
ホン:「BIKE IS MY LIFE」
KIAFA: でも、もうバイクはない…。
ホン:もう一つの僕、財テクです。重要な部分です。バイクのおかげで人脈も広がったし、サークル活動もするし。
KIAFA: ホン・ジュンピョ監督にとってハイネケンとは?
ホン:「格好つけ」卒制をやりながら、当時目に入ったものをたくさん入れました。悩みたくなくて…『風を切って』に出たそのテーブルも僕の家のテーブル。
KIAFA: ホン・ジュンピョ監督にとってレゴとは?
ホン:「趣味」。この空間からほとんど出ないから、仕事もストレス解消もやらなきゃだから。自己満足です。
KIAFA: ホン・ジュンピョ監督にとってミニクーポとは?
ホン:「それも趣味」タイヤついてるものは皆、趣味です。
KIAFA: ホン・ジュンピョ監督にとってインディ・アニフェストとは?
ホン:「登竜門」。初めて僕に「監督」という呼称をつけてくれた所。幼い

年なのに、対外的に誰かが初めて僕に監督と…。
KIAFA: ユ・ダムン監督にとってベッドシーンとは?
ユ: 「必要だからしたこと」その時は、ただ必要だから入れました。今はち

ょっと照れくさいけど…。
KIAFA: 撮影が大変だったのか、それとも観るのがもっと大変だった?
ユ: 観る必要はなかったです。実際フィルターだったから見る方が、自分自身もっとショックではありました。
KIAFA: 私たちは面白かったです。

KIAFA: ユ・ダムン監督にとって自害とは?
ユ: 「やっぱり必要だから表現したこと」。主人公がちょっと中二病にかかったような感じを与えようと思いました。

KIAFA: キム・デホ監督にとって入試の現実とは?
キム:「夢」 今もそうで、前もそうだったし、入試を通じて夢を実現させることができると思ったから索莫、競争率のようなものすべて超えて、重要だと思いました。
KIAFA: キム・デホ監督にとって石膏像とは?
キム:「昔のガールフレンド」 面白い思い出です。
KIAFA: キム・デホ監督にとって自転車とは?
キム:「運動」気楽に乗って通おうと思ったけど運動になりますね。
KIAFA: キム・デホ監督にとってなまりとは?
キム:「自尊心」!! 男の自尊心です。元々はなまりをソウルでも使いたかったけど、使わなくなるね (急にソウル言葉を使い出す) ソウルの友達に会って学校に通っていたら…。

KIAFA: スタジオルーマーの方々に質問~! アニメーションとは?
ユ: 考えたことなかったけれど…(長い静寂が流れました) 分からないです僕は。単語で定義付けるのがちょっと不便。アートする。アニメーションする。 監督だ。そういうこと考えたことなくて。
ホン:考えてみるもも悪くない、僕たちを定義付けるだけの単語は…。
ユ: 僕は言葉にするのが難しい。だからできない (定義付けることができない、と定義してくれました。)
ホン:「現在一番上手くできること」今僕たちが違うことをもっと上手くできれば、他のことをすることもできたんです。僕はそう思います。今はアニメーションが上手くやれてるから、こういう活動をしているんだと思います。

KIAFA: これが職業になったことに対して満足してますか?
キム:はい。一つのことだけやる世代でもなくて、アニメーションもやって、イラストもやって…。
ユ: はい。最高の手始めだと思います。僕らには。
ホン: アニメーション専攻者たちがアニメーションをうまくやって、こうやって集まったのだから。

KIAFA: スタジオルーマーにとって、チームとは?
キム:チームについて重要だと思ったことは、多いです。‘呼吸’、‘関心’? どうやってお互いを理解していくか…。
ホン:それもN分の1だと思います。何かあったら同じように分けて行く。
キム:そうです。お互いに分かって行く過程です。
KIAFA: お互いに非常に近いようでいながらも領域を侵犯せず、うまく維持してるみたいですね。
ユ: お互いに、それほど気を付けてないようだけど…。
キム:お互いに役に立てるなら、手助けして。

KIAFA: 一番完璧な仕事部屋とは?
ホン:ルーマーベースメント!
キム:その通り。今、僕たちに一番快適で良い空間は、ここだと思います。とてもこぎれいに包装しておくのもイヤで、適当に人が過ごせるようになっていて。


お三方が、とても気楽にさせてくださり、楽しい雰囲気の中でスタジオ訪問を仕上げることができました。
もう一度スタジオ訪問に招待してくださって、ありがとうございました。
Studio Roomer大成しますように!!
最後にスタジオルーマーの'The Roomer Basement'映像をご紹介します。

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